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コラム

苦楽歳時記
vol192 よもやま話2

2016-03-31

 ホテルのサンデーブランチバッフエに訪れたカップル。

 二人とも生牡蠣には目がないので、幾度もそのコーナーを往復していた。山盛りの牡蠣の殻をウェイターがそのつどさげにくるので、カップルは気恥ずかしい思いに陥っていた。

 食事もそろそろ終わりかけた頃のタイミングで、ウェイターが「デザートはいかがですか」。カップルは「結構です」と返答した。

 しばらくして最後に、生牡蠣をもう一度とりに向かった。カップルのテーブルを通りかかったウェイターは、ニヤリと笑みを浮かべて耳元で、「これは、オイスター・デザートですか!」。

 二人は穴があったら入りたいと赤面した。

   ◆     ◆  

 時代劇を観ていて何がしらけるかというと、武士の乗っている馬がサラブレッド。サラブレッドは明治十年に日本へ輸入された。

 せめて日本の在来馬を用いるべきだ。例えば、北海道の道産子、長野県の木曽馬、長崎県対馬の対州馬など。

   ◆     ◆  

 一世を風靡したジャズ界の巨人、アート・ブレイキー(ドラムス)が、一九六一年に初来日したとき、熱狂的なファンから記念写真をせがまれた。「オレは黒人だぞ。一緒に写真に収まってもいいのか」。(当時、米国ではあからさまに人種差別があった)

 彼は帰国を前に、「私は今までに世界を旅してきたが、日本ほど私の心に強い印象をのこしてくれた国はない。演奏を聴く態度はもちろんだが、何よりもうれしいことは、アフリカと日本だけが我々を人間として歓迎してくれたことだ。ヒューマンビーンとして!」。

 後に、アート・ブレイキーは日本の女性と結婚する。一九九〇年十月十六日、満七十一歳没。

 アート・ブレイキーとジャズメッセンジャーズの「Moanin’」は、テレビジャパン『美の壺』のテーマ曲。


※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。
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新井雅之

文芸誌、新聞、同人雑誌などに、詩、エッセイ、文芸評論、書評を寄稿。末期癌、ストロークの後遺症で闘病生活。総合芸術誌『ARTISTIC』元編集長。




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