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コラム

苦楽歳時記
vol180 主の御業

2016-01-07

 この七年と三ヵ月で、六度も大きな手術を行っている。僕の身体は、まるで「切られ与三」の状態だ。胃腸は自慢できるほど丈夫であるので、下半身には一度もメスが入ってない。

 今考えてみると、事の起こりは一九九五年の春に、目覚めると枕もとのシーツが血の海なっていた。いびきが酷いので眠っているあいだに、咽の奥が切れて出血したのかもしれないと思い込み、いびきの治療に専念したしだいである。

 これで六年間、平穏に暮らすことができた。ところが二〇〇一年に、左首筋のリンパにしこりができてプライマリードクターに相談すると、「心配するほどのことではない。カルシウムの塊だ」と告げられた。

 数年の間に、内科の専門医を中心に三~四人の医師に診てもらった。そうこうしているうちにストロークで倒れてしまい、甲状腺による末期癌が見つかった。検査の結果、リンパ、脳、肺、骨にまでに転移していたのである。

 僕の反省点は、開業医のところにばかり足を運んで、大きな病院、例えば大学病院などに診察の予約を入れなかったことと、降圧剤を止めていたのが大きな要因だと思う。

 アメリカの医療費は高額なので、はなはだ大変だと脳裏によぎったのも事実だが、開業医の診断を鵜呑みにしたことが裏目に出てしまった。そして、長い闘病生活が始まった。

 後の祭りであるが、定期的に健康診断を受けていたら、こういう最悪の事態を避けられていたと思う。四十歳を過ぎれば、年に二回の健診が必要だ。

 命には代えがたいので、なるべく医療設備の整った病院がお薦めである。

 僕自身が強運であったことも事実であるが、困難な手術を幾度も乗り越えて、ドクターからも、友人、知人たちからも、祈りや、励まし、やすらぎの言葉をいただいた。

 病院のスタッフや、各教会のみなさん、友人・知人と日本の母と姉妹も、僕ために執りなしの祈りに参加してくれたことに対して、まことに万謝に堪えません。

 僕の信仰は、プロテスタントのクリスチャン。大いなる恵みと癒しは、執りなしの祈りと共に、主の御業だと想う。


※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。
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新井雅之

文芸誌、新聞、同人雑誌などに、詩、エッセイ、文芸評論、書評を寄稿。末期癌、ストロークの後遺症で闘病生活。総合芸術誌『ARTISTIC』元編集長。




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