キム・ホンソンの三味一体
vol50 楽しいチャペルタイム
2015-10-29
私がチャプレン(学校などで働く牧師)を務めているすいか幼稚園では、園児のためのチャペルタイム(聖書のお話し会)があります。大人の世界で色々とストレスを感じて疲れている時ほど、自然で無邪気な子供達の大らかさに触れることで、小さなことにこだわって悩んでいた自分をリセットできるような気がします。というわけで、チャペルタイムがいつも楽しみな私ですが、今回は「みんなを創ったのは神様」という題でお話しをしました。
まず、クイズから始まります。「椅子を創ったのは誰だ? 1.ゾウさん、2.お猿さん、3.人。知っている人!」みんなの小さな手が挙がります。ほとんどの園児は人が創ったと答えます。今度は次の段階の問題で「じゃ椅子はなんのために創ったか分かる人? 1.お風呂にはいるため、2.寝るため、3.座るため」。中には「そふぁーのほうがいい」といった選択肢にない答えで私や先生達を和ましてくれる園児もいますが、ほとんどが「座るため」と答えてくれます。要するに人が創ったすべての物にはそれぞれ用途(目的)があるということを知ってもらった訳です。
そこでいよいよ「じゃ人を創ったのは誰だ?知っている人! 1.ゾウさん、2.神様、3.お猿さん」ここでは意見が少々別れて神様が70%ぐらいになります。みんな無意識に消去法らしきものを使っての結果だと思います。
「何で神様はみんなを創ったと思う?」「それは神様が(一人一人園児を指して)□□□ちゃんのように可愛くて賢くてやさしい女の子がいたら良いな、□□君みたいに元気でよく笑う男の子がいたらいいなって思って創ってくれたんだよ。」みんな目を丸くして聞きいっています。「神様はみんな一人一人のことを誰よりもよく知っているよ。オモチャが壊れてしまった時も、転んで膝が痛くて泣きそうになった時も、大丈夫だよって言ってくれているんだよ。」みんな何となくいつもとは違う話だなあといった顔で一生懸命に聞いてくれました。
その日の夜、今月で5歳と3ヶ月になる娘に同じ話をしたところ、「でも神様そばにいないよ。見えないよ。」そこで目を閉じて、以前ディズニーランドに行った時、パレードでみたミッキーのことを思い出すように言いました。「どう?なんか楽しい気分になったでしょう?目をつぶって神様のこと考えたらきっと見えるよ。」「うん、わかった。でもミッキーの方がみたい。今度いついくの?」例えがよくなかったようでした。
※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。

