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コラム

苦楽歳時記
vol153 サンタモニカ

2015-06-25

 作家の織田作之助が、「大阪らしいところに連れて行けと問われたら、法善寺横丁へ連れて行く」と随筆に書いている。

 僕は最もロサンゼルスらしいところは、サンタモニカ界隈であると思う。サンタモニカでは、アンジェリーノのライフスタイルを、至るところで垣間見ることができる。

 ビーチに足を運べばピアーには遊園地があり、海水浴、ローラーブレード、サイクリングなどをエンジョイしている人たちで終始賑わいを見せる。サンタモニカ周辺のビーチでは、サーフィンを海原で謳歌する若人たちの姿が見受けられる。

 ビーチの傍らにはセレブたちが利用する、会員制のジョナサン・クラブやビーチ・クラブがある。

 僕はサンタモニカへ出向くと、必ず『キングスヘッド』(YE OLDE KING'S HEAD)に足を向ける。LAで最も美味であろうと信じて疑わない「フィシュアンドチップス」を味わうためである。

 サックリと揚げた衣に、新鮮なタラの身とタルタルソースのハーモニーが、味わうたびに口の中でハモリ続けているのだ。この食感が忘れられなくて、三十年余りもひいきにしている。

 家人と三回目のデートをしたのは、やはりサンタモニカである。オーシャンアベニューの横断歩道で初めて手をつないで渡った。それ以来、そこを通る度に「手つなぎの道」と二人で呼んでいた。

 三十年以上前の話になるが、サンタモニカのショッピングモールのフードコートに、チャイニーズフードのコーナーがあった。ここのバーベキュー・チキンは、世界一と叫びたくなるほどウマかった。あの旨味が未だに忘れられないのだ。

 初めてアメリカの地を踏みしめた当日、市内観光の最後にサンタモニカに立ち寄った。桜田淳子の「サンタモニカの風」が流行っていた時分。往時、西海岸は僕の憧れの的であった。


※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。
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新井雅之

文芸誌、新聞、同人雑誌などに、詩、エッセイ、文芸評論、書評を寄稿。末期癌、ストロークの後遺症で闘病生活。総合芸術誌『ARTISTIC』元編集長。




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