Alice in WINEderland
vol71 Temecula
2015-04-01
ゴルフトーナメントやバルーン・フェスティバル、カジノで有名なテメキュラ。ロサンゼルスから車で南に3時間、オレンジカウンティからは1時間強の距離に位置する。最近は、品質の向上により、新たなワイン・デスティネーションとして注目度が上がってきた。実は古くからワイン作りが行われており、その歴史は1820年にまで遡る。地中海性気候で日照時間が長いことから、葡萄の成長が早く、これまでアルコール度数が高いワインが主流であったが、外部からの専門家コンサルタントチームの参入や技術改革を経て、旧世界調のエレガントなワインを生産するワイナリーも増えてきた。現在、Temecula Valley Winegrower Associationに所属するワイナリーは30社。その中から是非押さえておきたい3社をご紹介。
1968年代にゴルフ・クラブブランドで有名な、キャロウェイ氏が設立したCallaway Wineryは、葡萄畑を一望できる素晴らしい眺めのテイスティングルームを備え、テメキュラを代表するワインスポットとなっている。ミュスカ・カネリやゲベルツトラミネールなど、米国ではまだ珍しい品種や、赤のブレンドスパークリングワインBella Roseなど、個性のあるラインアップを有している。併設レストランMeritage Restaurantではローカル食材とペアリングが愉しめる。
女性に特に人気なのはBriar Rose Winery。Briar Rose(眠れる森の美女)という名前からも、ディズニーのエッセンスが詰まった可愛らしいワイナリーである。ディズニーに勤めていたフィールド氏が「白雪姫の家」をイメージして建てたテイスティングルームはおとぎの国そのもの。非常に高品質なトップキュベ、Briar Rose Temecula One($120)は、テメキュラ初のカルトワインと呼ばれている。
また、隠れ家的ワイナリーをお探しの方には、Lumiere Wineryをお勧めしたい。家族経営のブティック系で、オーナーであるクレイナー氏がワイン通であった亡き父が好きだったワインのテメキュラの地での再現に力を入れている。心が篭った丁寧なスタイルのワインが人気である。
※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。

