今月の庭仕事
Lesson131「剪定と病害虫」について③
2015-01-06
あっという間に2014年が過ぎ去り、2015年のクリスマスまであと298日になりました!早くこいこいクリスマス!しかし、ここはやはり1月と言うことで…皆さん明けましておめでとうございます。
さて、年末年始は忙しくて、フルーツの木にはかまっていられなかったとう方もいると思いますが、1月は始まったばかりです。まだ間に合います!今月と3月の開花直前の2回に薬剤を散布すれば、休眠期における越冬病害虫の駆除は十分できるでしょう。
前回は、剪定を終えて散布する薬剤を買い求めるところまでお話ししました。まだ剪定が終わってない場合は、枯れている枝だけでも切り取るようにしてください。もう一つ大切なことは、病害虫の付いた落ちた葉は、薬剤散布前に木の周りから除去しましょう。
そして、いよいよ薬剤の散布についてですが、「水と薬剤を混ぜて、木に散布(スプレー)するだけのこと」と軽い気持ちですると、ひどい目にあう可能性大です。粉末のサルファー(Sulfur:日本語のサイトや果樹や野菜の本によく出てくる硫黄のこと。殺虫と殺菌の効果がある)の袋が破れてしまい、セーフティグラスをかけずに片付けをして、片付けが終わった頃、眼に違和感を感じて、そのままERに直行した知人がいます。
薬剤が体内に侵入するための経路は、皮膚、鼻、眼からの3つが考えられます。薬剤が皮膚に付着した場合、直ちに洗剤で洗い落とします。薬剤を扱う手は必ずゴム手袋を使用しましょう。鼻からは、“臭い”という形で侵入するそうです。つまり、鼻の中の臭いを感じるセンサーの役目をしている部分に薬剤の化学物質が付着して、そこから体内に侵入するそうなので、対策として“臭いを感じにくくする”ためにマスクを着用しましょう。
また眼に薬剤が付着した場合は、流し水で15分間洗眼後、医師の治療を受けましょう。キッチンで使用するスポンジを想像してみてください。スポンジの中に染み込んだ洗剤を手で絞らないで、流し水の力だけで洗い流すのは至難の業です。安全には十分注意を払いましょう。
スプレータンクに入れる薬剤の量は、縮葉病(Leaf curl)、せん孔細菌病(Shot hole)、うどんこ病(Powdery mildew)、かいがら虫(Scale)、ダニ類(Mite)、あぶら虫(Aphid)、さび病(Rust)など病害虫の種類によって違うので、説明書の指示に従ってください。
■今回のコラムニスト:南加庭園業連盟メンバーの新垣安徳さん。自分の失敗例や成功例など豊富な経験を元にコラムを執筆。
※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。

