今月の庭仕事
Lesson 123 「水やり」について②
2014-09-03
レッスン121で、ポットで育てているプラントへの「水やり」について書きましたが、もう少し補足します。
ソーサーに水が溜まった状態が長く続くと、ポットの底の排水用の穴が根で塞がってしまうこともあるので気を付けてください。
今日はもう一つの水やり方法、「水を少ししかやらない方法」についてお話しします。これはよくありません。表面だけ湿るだけで、蒸発も早く、塩分も蓄積されます。何よりポッティングソイル中の空気(酸素)の入れ替えができません。ウェット→ドライ→ウェットコンディッションがベストです。
私のカスタマーが「ポットに水が浸み込んでいかない。プラントが死にそうだ。なんとかできないか?」と言ってきました。そこで、「プラントをポットから引き抜き、根を切って小さくして、新しいポッティングソイルを使って、埋め戻す(入れ戻す)」と答えると、「ポットは壊さないでくれ」とのご要望。
ハンドソウを使い、ポットの内側に接触している根を少しづつ慎重に切り取り、ポットからプラントを引き抜きました。すると土はほとんどなく、根の玉のような状態でした。1/3ほど下部を切り取り、側面も1/4ほど全周切り取り、“高価なモイスチャーコントロール機能”がうたい文句のポッティングソイルをたっぷり使って植えました。今ではルンルン♪♪です。
この時の注意点ですが、根を切った時は地上部も切り戻しましょう。これはプラントを移植する時も同様で、掘り起こす前に地上部を切り戻しましょう。そうすることで移動も楽になります。また移動先は、前もって穴を掘って水を入れておくと、水が浸み込んでいく時間が節約できます。
水をキャッチする能力が今までの1/3しかありませんが、葉から蒸発する水の量は、葉の量が同じなので今までと変わらないはずです。こんな高温期に移植する人はいないと思いますが、移植する時の参考にしてください。
さて最後に、ガーデンホースの話です。この高温期、蛇口をひねると、真っ先に飛び出してくるのは、お湯ですね。ホースが日陰にあっても水は熱くなります。ある日、私は日陰にあったホースが熱くなかったもので、出した水ですぐに洗眼してしまいました。目が燃えるように熱くなり開けられなくなって、ERに連れられていったことがありました。皆さん、どうぞお気を付けください。
■今回のコラムニスト:南加庭園業連盟メンバーの新垣安徳さん。自分の失敗例や成功例など豊富な経験を元にコラムを執筆。
※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。

