苦楽歳時記
vol107 ショートショート3
2014-07-31
『ニューヨーク』
小学校の先生が、教え子に質問した。
「将来の夢は」
「ニューヨークへ行きたい」
「で、どうするの」
「金持ちになりたい」
「仕事は何をするの」
少年は少し考えてから
「先ずは皿洗い」
「それから」
「見習い」
「それから」
「シェフ」
「まさにアメリカンドリームだね」
「銀座三丁目のレストラン、『ニョーヨーク』のシェフになりたい!」
『UC』
「私の父はUCLAで教授をしています」
「私の父もUCCで缶コーヒーを作っています」
『畳』
看護師のA子は、病院の隣にある看護師寮に住んでいた。夕刻の交代まで少し時間があったので、布団を敷かずに畳の上でうたた寝をしてしまった。
寝過ごしに気がついたA子は、直ちに着替えて化粧もせずに飛び出していった。息を切らして同僚に謝るA子。
同僚たちはA子の顔を見るなり笑い転げた。A子は鏡を見た。ほっぺたに畳のあとがベッタリとついていた。
『名前』
リサのボーイフレンドの名前、何だったかなぁ~
チャビン、カビン、シビン、あっ、思い出した!
ケビンだ!
※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。

