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コラム

苦楽歳時記
vol105 幼児の読書について

2014-07-17

 二〇〇〇年の『子供読書年』から、「ブックスタート」という新しい試みが始まって以来、絵本の読み聞かせがブームとなって久しい。

 この「ブックスタート」とは、イギリスで始まった「正しい読書」を奨励する運動で、幼児のための絵本と読み聞かせについて、詳しくまとめられている。「ブックスタート・パック」を、図書の専門家が保護者に配りながら、アドバイスを施していくことを目的としている。

 幼児期の教育に関する本を読んでいると、幼児期からの読み聞かせの重要性を説いている項目が必ずある。また、テレビや雑誌などで時おり見かける幼児教育専門の先生も、読み聞かせの習慣と読書好きな子供に育てることが、いかに将来の学業に有益であるかを力説されている。

 若者たちの活字離れが顕著になって久しいが、米国では読書が勉学の基礎を形成しているとの認識が強いので、教師が課題に挙げる書物や、それに基づいた著書を読みこなす技術と読解力を、まず身につけていなければならない。そのためには幼児期からの読み聞かせや、読書の習慣が肝要なのである。

 また、絵本や童話を読み聞かせる場合に、語り手となる母親もしくは父親の、朗読する技術と表現力が豊かでなくてはならない。例えば、登場人物によって声色を変えてみたり、文章に抑揚をつけて語ることである。

 そして文字が読めるようになれば、必ず音読する習慣をつけることである。翻訳ものの童話になると原文に潤色を加えられていたり、表現が不適切なものがあるので留意されるとよい。

 それから、低俗で有害な書物が氾濫している世の中である。書籍は慎重に選ぶことが枢要である。自信がなければ専門家に相談されるとよい。

 幼児期からの、短歌、俳句、和歌などを暗誦させることは非常に大切で、それに伴って音読の訓練を繰り返すことである。イギリスやここアメリカでも、シェークスピアのソネット(十四行詩)をそらんじることは教養であり、感性を錬磨するために用いられている。


※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。
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新井雅之

文芸誌、新聞、同人雑誌などに、詩、エッセイ、文芸評論、書評を寄稿。末期癌、ストロークの後遺症で闘病生活。総合芸術誌『ARTISTIC』元編集長。




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