Alice in WINEderland
vol.60 Malbec Trend
2014-06-25
マルベック人気が止まらない。ビバリーヒルズ内でも、マルベックをバイザグラスのオプションに追加するレストランが増えてきた。爽やかな酸と新鮮な果実味が「飲み心地が良い」と評判である。特にアメリカのパーティーシーンには欠かせないピザやBBQとの相性も抜群で、コストパフォーマンスが高いことも魅力である。
マルベック品種は、フランス南西部を起源とするが、現在最も生産が盛んなのはアルゼンチンのメンドーサ。フランスをはじめとする欧米からのワイナリー投資が活発となり、また、世界的なワインコンサルタント、ミッシェル・ローラン氏の働きかけもあり、アルゼンチンはここ10年の間に、ワイン業界で一躍注目を浴びることとなった。
今回は、注目したいマルベック・ワイン4本をご紹介。Bodega Caro Amancaya はアルゼンチンの大手有名ワイナリーCaroとフランスの五大シャトーの1つLafiteで知られるDomaines Baron de Rothschildの共同プロジェクトで、カベルネ・ソーヴィニョンとマルベックのエレガントなブレンドワインである。アプローチしやすい柔らかいタンニンから、肉料理だけでなく、様々な種類のお料理とのペアリングが可能である。
Clos de Los Sieteは、その名の通り、数字の7をキーワードとしており、前述ローラン氏をはじめとする有力者7名が設立したベンチャー・ブランドである。アルゼンチンのグラン・クリュをコンセプトに作られたこちらのワインは、マルベックベースのブレンドワインで、各ワイン有力誌からも高評価を受けている。
また、Colomé は、伝統的なアルゼンチンらしいワインで、タナ品種のブレンドが、エッジのあるタンニンとハーブのニュアンスを追加している。現在はナパの老舗Hess Familyが経営していることから、米国内での認知度も高い。
最後にCapataz。こちらは、ナパのDarioushが展開する新星ワイナリー。スタイルは本家ナパワインと共通し、モダンで余韻の長いフルボディーである。
※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。

