Alice in WINEderland
vol.58 Top List
2014-05-14
先日LA Timesでも取り上げられていたが、ロサンゼルスのファインダイニングを対象としたワイン売れ筋調査では、クラシックなカリフォルニアワイン、特にナパのワインが上位を占めた。ビバリーヒルズのクラスタシアンでは、世界各国700銘柄、3500本の在庫を抱えているが、常時動きがあるものは100種類ほどと言っても良いだろう。
今回はその中のトップリストをご紹介。前述と同様、アメリカ人にとって馴染みの深い、カリフォルニアらしい果実感がたっぷりのワインの人気が高いと言える。白ワインの部門では、シャルドネが一番人気で、特にワインリストで$100以下・前後の設定にあるCakebread、Chateau Montelena、Frank Family、Jordanが上位を占める。これらのワインは、柔らかな酸、そして熟した柑橘系果実のアロマという特徴を共有している。実際、このスタイルのワインは、マンゴやマーマレードなど、爽やかで甘みのあるソースを多く使用するアジア料理との相性が非常に良い。
赤ワインの部門では、メルローとカベルネ・ソーヴィニョンなどの主要品種が上位を占める。メルローでは、Duckhornが圧倒的な人気で、レストランでも、バイザグラス、ハーフボトル、フルボトルの全てのラインを提供している。こちらのワインは、魚介料理との相性という意味では、完璧とは言い切れないが、非常にバランスが良く、華やかなアロマと美しい余韻がファンを増やしている。カベルネ・ソーヴィニョンの中では、Darioush、Hall、Jordan、Justinが売れ筋である。こちらのセレクションでは、黒と赤の凝縮した果実のアロマと、丸みのあるタンニンが共通する特徴と言える。いずれのワインもフルボディー寄りではあるが、その円やかさから、様々なお料理とも合わせやすく、ローリスクの安心チョイスとされている。最後に番外編としては、ビジネスディナーなどの重要シーンでは、やはりナパの3大大御所Opus One、Caymus、Silver Oakが不動の人気と言える。
※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。

