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コラム

苦楽歳時記
vol88 大本洋一さんの優しさ

2014-03-20

 僕が大病を患う以前から、タックスの問題を少し抱えていた。突然、悪疾に倒れてからは、生死にかかわる問題が生じ、家人も僕もそれどころではなくなった。

僕が倒れてからは収入も激減し、家人は毎日長時間も働く羽目に陥ってしまった。おまけに、末期癌に言語障害と右半身麻痺の僕の介護と娘(当時七歳)の養育などで、家人の精神状態は憔悴(しょうすい)しきっていた。

タックスの問題を解決できないままに、四年余りが経過した。病気も落ち着きようやく家人とも、日常の雑事の会話もできるようになってきた。

書類を整理していくうちに、タックスに関する問題が大変な状態になっていた。問題解決の糸口に知恵を絞り、あらゆる所へ奔走したのである。

行き詰まり悩んでいると、家人が本紙「お知らせ」の『一旗会』で知った。ガーデナのアプライド会計事務所を訪ねてみようかと僕に告げた。

家人は代表の大本洋一さんに数回打ち合わせに出向いて、その都度、僕の病気に関する本を何冊も貸してくださった。僕も一度赴いて挨拶をしたいので、家人と共に訪ねてみた。

大本さんはアメリカのタックスの仕組みについて、懇切丁寧に説明してくださり、また、問題解決へ向けての、ヒントになる興味深い話もしてくだった。

僕たちはお金になる顧客ではないけれど、分け隔てなく親切で優しい言葉をかけてくださる。帰り際に、大本さんはエレベーターのところまで、僕の車椅子を押してくださった。

家人が一人で相談に出向いた折りにも、「問題は必ず解決できますので、何も心配することはありません」と、気が和む一言をかけてくださった。

アプライド会計事務所は、低料金で、しかもクオリティーが高いと聞く。評判の良さが口コミで広がるのだろう。

大本さんの信条は、「人に喜ばれる仕事がしたい」。三十年以上経った今でも変わりはしない。彼は温厚篤実で謙虚な方だ。大本さんと巡り会えていなかったら、未だに僕たちの悩みは尽きていなかった。


※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。
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新井雅之

文芸誌、新聞、同人雑誌などに、詩、エッセイ、文芸評論、書評を寄稿。末期癌、ストロークの後遺症で闘病生活。総合芸術誌『ARTISTIC』元編集長。




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