今月の庭仕事
Lesson109 植え付けのときの要点
2014-02-19
みなさんは、すでに春蒔き野菜と植え付けの準備はされていると思います。今回は、植え付けのときの要点を拾ってみましょう。もし、まだ堆肥などを入れての準備ができてない方は、健康な野菜を育てるために非常に大切なステップですのでやってしまいましょう。
このことが大切な理由は3つあります。
①土壌微生物による有機物分解で、植え付けるまでの間に時間をかけて野菜に必要な栄養分ができるから。
②土と有機物の間隙がなくなるから(間がありすぎると水をやったときに水がその隙間を通って流れてしまい、土に一様に行き渡りません)。
③耕すと発芽あるいは生育のための最低温度が、耕さなかったときよりは速く得られるから。
ホームセンターなどでは既に夏物野菜のトマトやきゅうりが出回っているのではないかと想像します。
植え付け時期ですが、ここは南カリフォルニアでは遅霜の降りる場所はそんなにないようですが、私の住んでる町ではたまにあります。このような所では、きゅうりの植え付けは少し待ったほうがいいでしょう。トマトは少しくらいの霜害を受けても丈夫に生き返ります。しかし、きゅうりは駄目になるので植え替えなければなりません。ナスは温かい生育温度が必要なので、もう少し気温が上がるのを待ったほうが得策でしょう。
苗をホームセンターなどで購入するときの注意点は、下記の3つ。
①子葉(茎の一番下についてる、左右対象の丸っこい葉のこと)がついている。
②背丈が10センチ内外で本葉(野菜そのものの葉)が5枚くらいついている。
③葉が黄色くないもの。
これより若くて小さなものを選んでもいいですが、根がよく張っていないので植え替えるときに鉢の土が崩れたりするので根を傷める傾向があります。また葉が弱いので植えるときの天候に悪い影響を受けやすくなります。
植えたら、ホースなどで少量の水を使いながら、ゆっくり周りにあげてください。これは根と周りの土の接触を良くして、水分の吸収を促すのに非常に大切な過程なので、ぜひ実行してください。
■コラムニスト:南加庭園業連盟2014年会計で会員の白澤まことさん。連盟主催の野菜セミナーで講師を務める。日系テレビNTB「チャレンジ・ザ・ガーデニング」でも講師を務めた経歴もあり
※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。

