後藤英彦のぶっちゃけ放題!
第254回 日本の女性議員数、一六三位
2013-12-18
日本は世界に冠たる男社会です。
「女性を軽視している」と各国に非難されています。
列国議員同盟(ジュネーブ)によると、世界の女性議員比率は昨年二○%を超えたのに、日本はたったの七・九%、議員百人につき女性議員は八人に過ぎません。
百九十ヵ国中百六十三位で、経済協力開発機構(先進三四ヵ国で構成)では最下位です。
国連ウイメンのミシェル・バチェレ事務局長は日本にクオータ制の採用を勧めています。
女性にゲタをはかせる仕掛けで、比例制の党候補者名簿の当選圏内に女性をリストアップ、当選を可能にします。
日本は二○二○年までに女性議員を三○%にすると約束しました。
日本は世襲社会です。
米国の世襲議員は上院、下院合わせて五%、対する自民党議員の二五%は世襲とされています。
安倍内閣の閣僚十九人中、安倍総理を含め十一人が世襲議員といわれています。
麻生太郎副総理、高村正彦副総裁、石破茂幹事長ら最高幹部も世襲で、女性議員増や定数削減の話になると「総論賛成、各論反対」に回ります。
だから、健気に「クオータ制で女性の当選を促す」などと本気でいう議員はいないのです。
世襲議員を制限しない以上、女性の国会進出は難しくどんな約束も空手形になりかねません。
クオータ制が女性議員を劇的に増やすことは証明されています。
クオータ制を採る前のルワンダの女性議員は六%で、クオータ制を採った十年後の今年二月現在、女性議員が世界一の五六・三%を占めるまでになりました。
一○%だったアンゴラも二十一年後の今年初め、五○%を占め世界二位にランクされました。
クオータ制を採っているのは百十ヵ国で、採用していない主要国は日本と米国ぐらい。女性議員一八・六%の米国はアファーマテイブ・アクションに敗訴した後遺症で、クオータ制導入に慎重です。
前述のバチェレ事務局長は「日本が女性パワーを活用したらGDP一・五%のプラスになる」と語っています。
※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。

