Alice in WINEderland
Vol.48 Silver Oak
2013-12-04
1972年の設立以来、40年以上に渡り、変わらぬ人気を博しているシルバー・オーク。日本でも、プレミアム・カリフォルニアワインとして、オーパス・ワンの次に認知度が高いと言っても過言ではない。シルバー・オークは、果実味が豊かなで、マイルド且つエレガントなカベルネ・ソーヴィニョンに定評がある。また、創立者である醸造家 Justin Meyer氏は、カリフォルニアワインの歴史を語る上で外すことのできない重要な人物であり、彼の「人生はカベルネだ!(Life is Cabernet!)」という格言は、各種メディアで取り上げられ、今もシルバー・オークの代名詞として、多くのファンから支持されている。
2001年にJustin Meyer氏が引退した後、Daniel Baron氏が次期醸造家として任命された。彼は、フランスの名門シャトー・ペトリュスでの醸造経験を有し、また、ナパのカルトワイン、ドミナスの責任者を務めた実力派醸造家である。彼の下、新技術を取り入れながら、引き続きシルバー・オークのフラッグシップである2種類のワイン、ナパ・バレー とアレクサンダー・バレー が生産されている。なお、この2種類のワインを比べた場合、ナパ・バレーがトップキュベという位置付けで、実際、お値段もやや高め。Daniel Baron氏曰く、ソノマ、アレクサンダー・バレーは、より円やかで、甘みのあるタンニンが印象的である一方、ナパ・バレーは、熟成した果実の味わいが重なり合う「層」に重点を置いているとのこと。
また、Daniel Baron 氏はシルバー・オーク就任以前から醸造を担当していたワイナリーをシルバー・オーク傘下に取り込み、新たにトゥーミー・セラー(Twomey Cellars)を設立し、このブランド下で、メルロー、ピノ・ノワール、ソーヴィニョン・ブランのワインをリリースしている。シルバー・オークは、カリフォルニアワインのアイコンとして益々進化を遂げている。
※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。

