後藤英彦のぶっちゃけ放題!
第213回パイオニアセンターの新年会
2013-05-28
私たち日本人は相集い食事をし結束を強める農耕民族であり、米国に来てもその習俗を固持しています。
欧米に昼餐、晩餐の美風があるのは周知の事実です。しかし日本人ほど飲食を通じて親和を願う民族がどこにいるでしょうか。
新年会、忘年会、歓迎会、送別会はいうに及ばず叙勲祝い、昇進祝い、合格祝い、結婚祝い、喜寿、米寿の祝いも食膳を囲む行事で、葬式でさえ飲食の場と化します。
三月まで続くLAの新年会に新任の須賀正弘首席領事が「驚いた」と挨拶していたように、とりわけ日系社会は飲食の集いを大切にします。
飲食に人生の愉楽を求める世情に日本のテレビ局も同調し、大量の飲食番組を制作しています。
日本人は様々な飲食番組を友とし癒しと和心を得、長い不況と閉塞感に耐えています。
日系諸団体の集いには滅多に出ませんが、故あってパイオニアセンター(宮崎マック会長)の新年会に出席しました。
浅見紳太夫妻、飯沼信子、生田博子、伊藤富雄、小山信吉、中村達司、西タック、野崎住吉、比嘉朝儀、平山正安、福岡健二、宮崎マック夫妻、山口弘夫妻、渡部隆男(あいうえお順)の諸氏と立ち話に興じました。
いずれも諸団体の長または責任者を務めた日系のVIPです。
パイオニアセンターは中高年の健康と幸せを促し支える非営利団体で、会長、スタッフともボランティアベースで運営しています。
ボランティア十五年の黒住澄子、黒田メアリー及び桐ジュリーの三氏がこの日の席で表彰を受けました。
英語、パソコンに通じた人や社会福祉経験者のボランティアを歓迎す
るそうです(電話二一三・六八○・一六五六)。
小笠原流煎茶道の山本秀教家元教授や同門者と同席し、隣席の田中節子さんと談笑しました。
十四歳で東京に出た彼女、苦学を重ね指圧を通して米大統領や歌舞伎役者など有名人多数と出会ったそうです。
人それぞれ、往時の放浪談を聞くのもうたげの縁(えにし)です。
※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。

