今月の庭仕事
Lesson82
2013-01-21
前回より、セミナーで講師が教えた「くだものをおいしく作る秘訣」の要点を書いています。さて、PHテスターを購入して、計測してみましたか?付属の説明書を良く読んでから計測しないとデータにエラーが生じてしまうので、気をつけてください。
土壌の状態は、いつが計測に適した時なのか? 乾燥している時? 水を撒いてすぐの状態の時? 水を撒いて数時間後の半乾燥ぎみの時? その場所は除草剤をいつ撒いたか? 肥料は周辺にいつ撒いたのか? 「?」マークばかりですが…、とにかく一度計測しましょう。カリフォルニアは、おおむねアルカリ性だそうで、アルカリ性を好む植物(私の薄い知識で頭に思い浮かぶのはパームとサボテンぐらいです)以外は弱酸性を好むので、植える時には有機物(グローマルチやプラントミックスなど)が必要になります。
南加庭園業連盟は1年に3回、PCO(ペスト コントロール・オペレーター)ライセンス保持者を主な対象として教育講座を開催しています(誰でも参加できます)。その時に出た話ですが、あるナーセリーでアゼリアの植え替えをしたそうです。ピートモスは水もちがよくなり、土も酸性になるということで大量に使用されました。アゼリアがいくら酸性が好きだからといって酸性が強すぎるとよくありません。結局、植え替えたアゼリアはほとんど枯れてしまいました。講師曰く「植え終わった後に、PHテストを行なっていれば、このような事態は未然に防げたはずだ」。
さて地面に木を植える場合、どれぐらいの穴を掘っていますか? 私の場合、穴の直径はコンテナの2倍、深さは、まずコンテナの中の土の表面が地面と同じか、少し高くなるくらい掘り、穴の底に遅効性の固形肥料(元肥)が入る小さな穴を掘ります。固形肥料がコンテナの底の根に触れなくなるまで掘って、固形肥料を入れて上から土を被せます。サイドは、掘り出した土と有機物を一対一の割合で混ぜ合わせて、埋め戻します。
私の場合はコンテナの底と穴の底はくっつきます。有機物のバッグに描かれている植え方と少し違います。バッグには、コンテナの底と穴の底との間に有機物が入ります。私が一番心配してるのが、コンテナプラントの沈下です。沈下すると「深植え」の状態になり、以後の生育に多大な影響を与えます。穴の底とコンテナの底の間に有機物を入れる場合は、十分に押し固めましょう。植える時に十分注意を払って植えれば、水もよく浸み込むので、肥料もよく効きます。ちなみにまだ秘訣3です。
■今回のコラムニスト:南加庭園業連盟の新垣安徳さん。
※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。

