Alice in WINEderland
Vol. 26 Snake River Valley
2013-01-21
新年明けましておめでとうございます。読者の皆様はどのワインでカウントダウンを、またお正月をお祝いされましたでしょうか。昨年2012年1月から開始しましたこのワインコラムですが、2013年も引き続き、掲載させて頂くこととなりました。気持ちを新たに、また、今後も勉強を重ね、ローカルの楽しいワイン情報をお伝えできればと考えています。本年もどうぞ宜しくお願い致します。
昨年2012年は辰年ということで、龍のデザインが入ったワインの売り上げがアジアマーケットで増加傾向を見せました。巳年の2013年はどのようなワインが注目を浴びるのでしょうか。今回のコラムでは、ヘビに因んで、専門家の間で最近少しずつ認知度が上がってきている地域、Snake River Valleyについてご紹介させて頂きたいと思います。Snake River Valleyはオレゴン州とアイダホ州をまたぐ、その名前の通り、スネーク川沿いの地域で、歴史ある地域としては比較的最近の2007年にAVA(American Viticultural Areas、アメリ カ政府承認ぶどう栽培地域)に認定されました。オレゴン州の優良ピノノワールの生産地域と似た天候でありながら、より標高が高いことが影響し、ヨーロッパの冷涼な地域、例えば、ドイツやフランス・アルザスの白ワイン品種を得意とする非常に珍しい地域です。最近出会ったこの地域のワインで、特にお勧めしたいのは、ブティックワイナリーSawtoothのSawtooth Snake River Valley Estate Grown Riesling 2011です。リースリング95%とムスカット・ブラン5%のブレンドのこちらのワインは、とてもクリーンなスタイルで、洋ナシや白桃、白い花のブーケのアロマに、心地よいミネラル香が感じられます。ドライめな仕上がりですが、程良い爽やかな甘さとバランスの取れた酸が印象的です。$10前後と非常にカジュアルなお値段ですが、様々なお料理に合わせやすい万能ワインと言えます。おせち料理などの甘みがあるお料理とも、とても良いペアリングです。
2013年はこんなちょっとニッチなワインに挑戦してみるのもいかがでしょうか。
※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。

