Alice in WINEderland
Vol.25 Nobility
2013-01-21
日刊サンでコラムを掲載させて頂いてから1年が過ぎようとしています。お蔭様で今回で25回目を迎えることができました。このような素晴らしい機会を与えてくださった日刊サンのスタッフの皆さまには、心から感謝しております。誠に有難うございます。2012年は変化の多い年であると同時に、読者の皆様、その他沢山の方々より温かいサポートを頂き、新たな可能性への希望を見出すことができたように思います。まだまだ勉強中の身でございますが、2013年は、より充実した役に立つワイン情報の発信ができるよう邁進する所存です。今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。
2012年を締めくくるワインとして今回ご紹介させて頂くのは、ナパの本格デザートワインR.A. Harrison Family Cellars Nobility。このワインを通じて新しい素敵な出会いがありました。5月に取材で訪れたナパのアート・テイスティングルームMa(i)sonry(6月8日Vol.11で掲載)で、偶然Nobilityの醸造家Roger Harrison氏に出会ったことがきかっけとなり、デザートワインの奥深さ、またその特殊な製造工程についてじっくり学ぶ機会を得ることができました。また秋には、日本を代表するカリフォルニアワインのコンサルタント、村田みづ穂氏との出会いも、貴重な邂逅でした。日本での本デザートワインの啓蒙活動に努める彼女のパッションにとても心を打たれ、私の人生において大きな刺激を受けることができました。
Nobilityはソービニョン・ブランとセミヨン品種のブレンドで、白の花のブーケや洋ナシなどの華やかなアロマに、美しい酸と繊細で複雑な味わいが魅力的なワインです。Chateau d’Yquemなどの高級デザートワインの生産地として有名なフランス・ソーテルヌの伝統的な製法と同様、自然界で育った貴腐葡萄のみを使用した、純粋な極上貴腐ワインです。「高貴な神の雫」と表現されるこのワインの美しいアロマとゴールドカラーにうっとりしながら、一年を優しい気持ちで振り返ってみるのも良いかもしれません。
*Uni Club、Wine Nose Clubで取り扱い予定。
※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。

