後藤英彦のぶっちゃけ放題!
第183回 借金国家、日本はいずこへ
2012-08-02
更新日: 2012/08/02 | コラム名:後藤英彦のぶっちゃけ放題!
「日本が破綻するっていうけど、わけわかんない。どれくらい危ないの」。知己の女性の疑問です。
マクロ経済は目に見えるものでないから、どこにカラクリが潜んでいるかわかりません。
財務省、日銀が意図的に出した数字にマスコミが踊らされ、結果として私たち国民全部が騙されているかもしれません。
その点に思いを致し国の台所事情を少々・・。
国の年間支出は約九○兆円、収入(税収)は約四○兆円で、不足する五○兆円を借金(国債)で賄っています。
国債は銀行で引き受けています。当然担保が求められます。
堅実な日本人は銀行、郵貯、株、タンスなどに約一四○○兆円の財産を保有しています。
銀行はこの財産を担保に押さえています。担保の総額は一千兆円に達しているそうです。
赤字体質が今後も続けば、銀行が国債を引き受けられる期間は長くてあと七、八年で、日本の破綻が現実味を帯びてきます。
日銀が国の借金を引き受ける手も残っています。
しかし裏づけのない日銀券(紙)を印刷して国債に充てると、国と国債の信用は失墜します。やってはいけないことなのです。
主な支出は年金、医療、介護などの社会保障関連に三○兆円、国債の利払いに二○兆円強、地方交付金に一五兆円、公共事業に五兆円など。
実は、社会保障関連に毎年約百兆円かけています。社会保険料だけでカバーしきれないので、国の会計から三○兆円を支出しています。
このまま放っておくと、日本の破綻は目に見えています。そこで民主党政府は消費税の段階的増税(七・五%、一○%)により、一○兆円の増収を見込んでいます。
国の単年度赤字をゼロにするには、消費税を二五%にしなければならないそうです。三○%で借金一千兆円を百年で、三五%で五十年で、返済できるそうです。
一○%程度の増税では焼け石に水、官僚行政のムダを省き、既得権の見直しを即刻、断行しなければなりません。
※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。

