龍馬ゆかりの人々
第56回 龍馬の足跡を訪ねる
2012-03-03
更新日: 2012/03/03 | コラム名:龍馬ゆかりの人々
〜長崎にて〜
昨年10月18日、LA龍馬会会員たちは京都を後にして長崎に向い、「龍馬の足跡を訪ねる旅」を続けた。関門海峡をあっと言う間に渡り、九州に上陸した。
我らLAの一行の気分もそぞろ沸きたってきた。龍馬と言えば海援隊、海援隊と言えばグラバー邸、グラバー邸と言えば海援隊の外国の情報源となっている重要な基点である。
土佐商会跡を中島川に沿って歩く。この近くに幕末、維新、明治と時代の変遷を克明に記録にした写真家・上野彦馬の生誕地がある。坂本龍馬は写真好きだったのか、上野写真館には情報を得るためにも出入りしていた。
上野は龍馬、近藤長次郎、中岡慎太郎、高杉晋作、桂小五郎、伊藤博文など幕末と維新に生きた青年たちと交流と言うよりも後援した重要な人物であるが、写真館は風雲龍雲の志士ばかりの溜まり場ではなかった。後に名を成した高峰譲吉博士や長井長義博士らは、ここで写真の行程で使用する薬の調合を目の前に見て薬学に進むなど、西洋医学の入り口として若い学徒をアメリカにドイツにと送り出した。
日本の近代薬学の創始達の温床がここ長崎にあったと思うと、あの荒々しい風雲が日本の夜明けだったのかと考えられる。
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グラバー邸=長崎県
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長崎龍馬会と親睦
※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。

