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コラム

今月の庭仕事
Lesson 65「我が輩はシンビディウム」の巻

2012-02-21

 わが輩は猫である。――いやいや、わが輩はシンビディウムである。名前は産まれたときにたいそうなのを付けてもらったけど、我が家の草実先生からその名で呼ばれたことはない。
 草実先生がおもしろがって世界に一つしかないものを作るなどと言って無理やり掛け合わせてできた種を蘭ハウスに持っていかれ、そこのビーカーの中が私の生まれ在所だ。兄弟もワンサといたけど、いつの間にか離れ離れになっちゃった。我が輩たちは夏の乾燥した暑さや冬の寒さが怖いんだ。風の当たらない、木漏れ日の場所、また外では網の下とかが良い。夏はこまめに水がほしいし、冬の厳しい寒さでは私の蕾が黄色くなってダメになるから気をつけてね。
 そうそう、私がせっかく花を咲かせようとしても足元からなめくじやでんでん虫が登ってきてかじられて大変なんだ。♪でんでんむしむしかたつむり♪ なんて歌う分にはかわいいけど…。彼らは鉢の底の穴、周りの落葉や物陰に潜んでるんだよね。草実先生も草刈りの仕事にかまけて怠けちゃうんだ。
 我が輩の世帯が混んでくると花が咲いた後、草実先生が株分けする。あんまり細かく分けるより大きく分けたほうが花の咲くのが早いんだ。
 草実先生との付き合いは長いけど、いつも水かけと肥料のやり方で苦労するみたい。我が輩にすれば、暑い夏には体を冷やすのと喉の渇きを癒すのことの両方を考えてもらい、暑いときの葉水なんか最高。冬は乾き気味くらいが過ごしやすい。でないと根が腐ってしまう。
 食べ物は我が輩が大きくなる春先から夏の初めころまで窒素分の高いものがほしいし。夏のころから花になる芽を準備するので燐酸分の高いのがほしい。これは花芽分化のためだと草実先生、友だちに言ってたっけ…。 春先になると、あっちこっちで我が輩らのショーがあるので見にきてね。自分は離れ離れになった兄弟に会えるかもといつも期待するけど、いまだその気配はない…。
 ■今回のコラムニスト:南加庭園業連盟会員の白澤まことさん。連盟主催の野菜セミナーで講師を務める。NTB「チャレンジ・ザ・ガーデニング」出演の経歴もあり。


※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。
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