今月の庭仕事
Lesson 38
2011-02-15
コンピューター(グーグル)で、“バラ”を検索すると、じつに色々な事が書いてあります。誰でも、農学博士になれそうな気分になってしまいます。バラの種類の分類から始まって、剪定のやり方、どの種類のバラが病気に対して抵抗力があるのか、なぜ病気になるのか、その原因や対策、害虫の種類の紹介、いつご頃に害が出始めるのか、どんな化学薬品をスプレーしたらいいのか、いつスプレーしたら一番効果的か…。深いと思っていても、浅いのが知識と思い知らされました。ということで、今回は、私が実際に仕事をしていて気づいた事を書きます。
剪定する時ですが、台木から出てきた幹(“さっか”と呼ばれますが)は、まっすぐ伸びて葉も小さいので、見てすぐわかりますが、接木された株から伸びてくる幹までいっしょに切り取ってないでしょうか?通常、生育が順調なら年に2本位、生えてくるはずですが、葉が大きいので“さっか”と区別は容易にできるでしょう。
古い幹は太くなって、木みたいになっているはずです。新しい幹と交換、つまり古い幹を切り取ってしまうことで、新しい幹の成長を促し、バラ全体を若く保つことができます。しかし、新しい幹が生えてこなければ仕方ありません。幹の数を減らして(2、3本しかない時はやめましょう)透かすにとどめるくらいにしておきましょう。
もう1つ気づいた事は、粒状の肥やしをやる時に、幹の下にどさりと固めて置いてませんか?そこには、肥やしを吸収する根はありません。果樹に棒状の肥やしを打ち込む時に、根元ではなく、枝の先端の下に打ち込むようにと説明書に書いてありますが、バラも同じです。
外側の枝の先端の下あたりに、バラの周囲にシャベルを垂直に差し込んで根を切ってください。切った所に新しい根がいっぱい生えてきますので、そこに肥やしを蒔きましょう。地表面に置いただけではだめです。ちゃんと土と混ぜて、上から見えない状態、日光が直接肥やしに当らない状態、小鳥が食べる事ができない状態にしてください。殺虫剤が混入されている肥やしなどは、地中、二~三インチに混ぜ込めとちゃんと説明書に書いてあります。
それでは、スプレーと害虫は次回にお話します。
※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。

