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特集記事



JANMへ行こう!! vol.38 - 厳しい環境を笑い生きる日系パイオニア精神に学ぶ


今月のボランティア
リー・ハヤシさん

リー・ハヤシ 1940年生まれ。日系二世。アイダホ州ミネドタの収容所に送られる。高校の教師を引退後JANMでボランティアを始める。ボランティア当初はガイドだったが、現在はJANMのニュースレターの編集担当。(写真下)




―ハヤシさんのご両親について聞かせてください。

父は日系一世で、祖父母は父を日本の曾祖父に預けてアメリカに出稼ぎに来ました。父が成長すると第一次世界大戦に徴兵される可能性が出てきたので、それを避けるため、父はアメリカに呼び寄せられました。それからしばらくして、父はスタンフォード大学に入学し電気工学を勉強しました。しかし当時は日系人エンジニアの就職先はなく、オハイオ州の神学校に進みました。父はもともと仏教徒でしたが、大学時代にキリスト教徒に改宗していました。父は神学校卒業後、メソディストの牧師になり、フレスノに赴任しました。そこで母と出会い結婚しました。
母は二世です。母の家族は典型的な日系移民といえます。例えば、祖母は、移民初期多かった写真花嫁で、8人もの子供を産んで育てました。子だくさんと大家族は日系一世の特徴です。


―真珠湾攻撃後、多くの日系人リーダーや宗教リーダーがFBIに逮捕されました。当時はまだ日本国籍だったハヤシさんのお父さんは、FBIに逮捕されましたか。

いいえ。父が逮捕されなかったのは、父が仏教や神道ではなくキリスト教の牧師だったからではないかと私は考えています。周りには、父がアメリカ政府と繋がっていると考えていた人もいたようです。聞いた話ですが、近所の仏教の住職が逮捕されてしまい、住職の奥さんは、私の父ならご主人の居場所を知っていると思い、訪ねてきたことがあったそうです。
また私たち日系人のキリスト教徒たちは、教会の地下に大切なものを保管しておくことができたので、全てを失うことはなかった  そうです。戦中は、白人の教会関係者が守っていてくれました。


―当時の排日運動は激しかったそうですが、その経験も人それぞれですね。収容所での様子を聞かせてください。

収容所内ではいろいろなことが起きていたと思いますが、私が幼年だったせいもあるのでしょう、両親からも親戚からも、ネガティブなことは一切聞いたことがありません。ですから、彼らの話を聞いて育った私は、大人になるまで“ボーイスカウトのキャンプ”のように楽しい所だと信じていました。母の兄弟姉妹は10代だったのでパーティーで踊っていたようですが、それも強制収容所内のことでした。両親も親戚も、食堂に入るまで外で行列に並んだことを笑い、美味しくないご飯を食べたことを笑い、仕切りもないトイレのことを笑い、大変な体験を笑ってアメリカで生きてきました。

毎年JANMは貢献したボランティアたちを表彰する「Volunteer Recognition Awards Event」を開催。なかでも最も目覚ましい貢献をしたボランティアに贈られるのがミキ・タニムラ賞(元ボランティア、ミキさんの名前が付けられている)。2014年はリー・ハヤシさん(中央)が受賞。鮫島等さんも過去のタニムラ賞受賞者の一人で、他の過去受賞者たちと記念写真=5月17日、JANM
―厳しい環境・状況を笑って生きる。新境地を開拓してきた日系人の姿勢を尊敬します。

両親は戦時中の体験について怒ったことはありません。その影響か、私もJANMへの訪問者に怒りで訴えることはしません。日系人の体験は私たち人類が学ばなければならないレッスンと考えています。例えば、2001年9・11の事件後、多くのアラブ人が迫害されました。今後、テロ事件を未然に防ぐことはできるかもしれませんが、人々のリアクションまでは予測できません。だからこそ過去から学ぶことが重要なのです。

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もっと知ってJapanese American!

「日系二世・元MIS 鮫島等さんを偲ぶ」
「JANMへ行こう!!」vol.1、2、3に登場した日系二世の鮫島等さんが、今年5月に亡くなった。享年93歳だった。鮫島さんは第二次世界大戦中には、日系二世を中心に編成されたアメリカ陸軍情報部(MIS)に所属して日本人捕虜の尋問を行った。戦後は、日本で行われたB・C級戦犯の裁判の法廷通訳・研究員として横浜米第8軍司令部に勤務した。
JANMには開設前から関わり、初代ボランティアとして活躍。日系アメリカ人の歴史を一人でも多くの人に伝えようと、日系コミュニティのイベントに数多く参加。今回は、鮫島さんと親しかったJANMボランティア3人が、鮫島さんについて語った。

■リチャード・ムラカミ
等さんの肉体はもうありませんが、彼は私たちの心のなかに永遠に存在します。等さんは、とても前向きで、他の人に敬意を払い、JANMの使命を遂行し、笑顔で挨拶し、他人を助けることに意欲的で、母国への愛に満ちた人でした。これが、等さんが偉大たる由縁です。私は等さんと出会うことができて友人になれて幸運でした。

■メリー・カラツ
私が初めて等さんにお会いしたのは25年前で、JANMのボランティア・オリエンテーション会議でした。私の主人は、日系二世部隊442に所属していたので、等さんとは退役軍人同士の仲間でした。
JANM開設当初、ボランティア全員が一緒に緊密に協力し、長年の友達のような絆を作りました。そして家族ぐるみのおつきあいも始まり、喜びも悲しみも共有してきました。等さんは奥さんのウタコさんと娘さんのリンダさんを亡くされましたが、強い信仰心を持って乗り切り、そんな等さんに私たちはずいぶんと学びました。
等さんは、長年にわたりMISや他の退役軍人の組織の活動をされて非常に影響力のあるリーダーでした。彼はいつでもコミュニティのために時間を作り活動をしていました。等さんが亡くなり、多くの組織にぽっかりと穴があいてしまったのではないでしょうか。

■リチャード・ワタナベ
等さんについて語ることはたくさんありますが、私がいつまでも覚えているのは彼のエネルギー、彼の寛大さ、彼の偉大な笑顔です。等さんは入院中、病魔と向き合いながら耐えていた時でさえも、私が訪問すると満面の笑みで迎えてくれました驚異的な精神力の持ち主でした。等さんのエネルギーはとても素晴らしかったです。二世ウィーク祭りの最終日はリトル東京の1stストリートを封鎖して音頭を踊るのが習慣ですが、等さんはJANMボランティアの音頭グループの中心となってくれました。彼は偉大なメンターであり偉大な友です。


写真・文・構成 Tomomi Kanemaru


JANMに行くと日刊サン読者にプレゼント!

入館料お支払いの際に「日刊サン掲載の『JANMへ行こう!!』を読んだ」と言うと、『ワシントンへの道 ~米国日系社会の先駆者 ダニエル・イノウエ議員の軌跡 ~』と『知られざる政治家 ラルフ・カーとニッポン人』の2つの日系移民史ドキュメンタリーが入ったDVDを特別プレゼント。昨年末に亡くなった大統領継承順位第3位のイノウエ議員のインタビュー入り。非売品なので貴重なDVD!
*入館料をお支払いの上、入館された方のみ対象。




JANM・ジャニム(全米日系人博物館)
Japanese American National Museum
日系アメリカ人の歴史と体験を伝えるアメリカ初の博物館。アメリカの人種と文化の多様性に対する理解と感謝の気持ちを高めることが目的。ボランティア・ガイドに支えられ、訪問者は展示にはない興味深い話を聞くことができる。

100 N. Central Ave. Los Angeles, CA
・213-625-0414
http://www.janm.org
開館:火・水/金・土・日 11:00 ~17:00
木 12:00 ~20:00
休み:月曜
料金(企画展も含む):一般9ドル、シニア&学生&子供5ドル、メンバー無料
*木曜17:00 ~20:00、毎月第3木曜は無料
交通:メトロ電車:ゴールドライン「Little Tokyo / Art District」下車。徒歩1分
駐車場:あり。博物館前、他多数(有料)

★「ボランティア・ガイド」に関心のある方は、下記まで。
213-830-5645

2014/07/26 掲載

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