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第18回 ポエム・タウン

<成人の部 短歌 入賞作品>


西岡徳江選   カマキリの抜け殻見つけ手の平に乗せて見せ来る君は少年   キャッシー・ナカハラ

佳作   卯の花は香り微かに白く咲く一隅照らす母にも似たり   たなか きんいち

佳作   愛猫が浮かれて踊ることあればしんから浮かれてみたい私も   古田和子

岩見純子選   昇竜のごとく支柱をかけ上るひょうたんのつる朝顔のつる   キャッシー・ナカハラ

佳作   あの雲の陰に満月と言う夫と庭に並びて雲去るを待つ   古田和子

佳作   遠花火父の背中につかまりて見たふるさとの川原なつかし   伊勢や大福


日刊サン選努力賞


森羅万象深き意味合い解らねどその中に有り我が生き方も   シールス由利子

手作りの飴を詰めて焼き上がるたい焼き売れて先輩笑顔   工藤紀美子

朝霧に濡れて輝く朝顔の花を数へつ今朝のひととき   芙佐子

この世にて南軍旗降り銃声の絶ゆる事無くいま目覚むらし   神野豊子

やっと抜く庭の雑草かご満たす身は土まみれされども清し   浅子恵


選者のことば

―選者・西岡徳江

回顧主義や郷愁にとらわれないで、現在を生き生きと詠っているに惹かれる。年齢に関係なく、斬新な歌に挑戦していって欲しい。

「カマキリの―」。カマキリと少年の取り合わせが新鮮で、年齢を感じさせない瑞々しさがある。

「卯の花は―」。卯の花に母を重ねて詠い、下句に一隅を照らすと表現した母のあり方が美しい。

「愛猫が―」。自分も猫のようにしんから浮かれてみたいという“しん”の使い方に共感が湧く。

―選者・岩見純子

今回の投稿歌を読みながら思ったことを記す。�歌の中の一句、または一つの言葉を変えるだけで、佳作になる歌も多くあった。�どんなに良くまとまった歌でも、以前、何度も発表された歌によく似ているものは、新鮮味がなく、読者の心をつかめない。�難しい言葉や表現は、やさしいものにする工夫が必要。

「昇竜の―」 。蔓が支柱を駆け上っていく…。とても良い。この作者の持つ感受性と歌心に期待をする。

「あの雲の―」。 四、五句がほほえましい。結句の「雲去るを待つ」を「雲ゆくを待つ」にしたらどうか。

「遠花火―」。 「父の背中につかまりて」で、この歌は生きた。結句の中の「なつかし」は、他の言葉で、なつかしいという気持を表現できないか。



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