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第18回 ポエム・タウン
<成人の部 入賞作品【川柳】テーマ「ゲーム」「クラス」「自由」>
半田俊夫選 婚活も同性探しが増えるかな 石口玲
佳作 今の子はゲームばかりで本読まず ローペス文子
佳作 夜は月昼は青空見える幸 しその葉
佳作 エコノミー難民船見りゃ天国だ 永沢卓
日刊サン選 健忘症嫌な事だけ忘れない 宇都湖畔
TJSラジオ選 リセットもセーブもなくて月曜日 黒川彩歌
日刊サン選努力賞
クラス会憧れの君総入歯 ケイコ・マフネ
片思いそのまま終わるクラス替え 柳谷益弘
我もまたこの世で売れぬゴッホかな 鈴木清司
手違いでファースト・クラスの旅優雅 浅子恵
選者のことば
―選者・半田俊夫
今回も活発な創作意欲を伺わせる投稿の数々を歓迎します。高齢化社会の隆盛?を物語るのか、シニアの自虐諧謔の句作りが旺盛ですね。自分を笑い飛ばすのは川柳の主要分野の一つで、皆さん他人を観察しながら自己をも見つめている目を感じさせます。これからも句作りに励み楽しんでください。
「婚活も―」。多様性というか世の中に昔は想像できなかった複雑化が進んでいるのですなー。いや今迄も密かにしていたことなのでしょうが、現代は堂々結婚もできる。最新時事を捉えてなお微笑ましい笑いを誘うまとめの上手さ、座布団一枚。
「今の子は―」。全く現代っ子はゲーム、スマホにマンガ。昔から人類は本を読んで学んできた。人生を、哲学を、ロマンを、人の世の喜び、悲しみ、耐えることなどを学び進歩成長してきましたが、、これからの人類は変わっていくのかなーと思わせます。重い命題ですが軽い筆致で描きつつ溜め息も聞こえます。
「夜は月―」。命があることの幸せ、これが一番、でもなかなか気付かないことなんですよね。自覚される域に達しましたか。自然がより美しく有難く見えるのでは。視覚的にも精神的にもきれいな好い句ですね。
「エコノミー―」。本当ですね。難民問題は深刻で本当に気の毒です。我々個々がどうにもできないのでより重い気持ちになります。それに比べて普通に生活ができる我々はそれだけで何と幸せか。改めてそれを教えられました。重い国際時事から一般庶民の幸せ自覚に到達する型と流れが良いです。
―選者・日刊サン
今回は「ゲーム」をテーマにしたな川柳が多かった中、「クラス」をテーマにした川柳では作者によって言葉の意味のとらえ方が違い、なるほどーと納得しました。
「健忘症―」。人はいろいろなことを体験して年を重ねます。楽しい出来事より嫌な出来事を忘れないという人間の性がすごいなーと思いました。自分を重ねて苦笑しました。
―選者・TJSラジオ
リフレッシュしてやる気いっぱいに月曜が迎えられたらいいのに、そうはいかないのが常。しかし、この句は読み方によっては、ブルーマンデーとハッピーマンデー、どちらにも取れますね。ただ、季節の変わり目、お休みには体を休めることも必要です。体力セーブ、気持ちはリセット!