SIGGRAPH 2017 in Los Angeles
2017-08-26
コンピュータグラフィックス界の最先端を体験
最先端のコンピュータグラフィックスとインタラクティブ・テクニックスが発表される世界最大のCG国際学会と展示会・SIGGRAPH(シーグラフ) が、8月初旬にロサンゼルスのコンベンションセンターで開催された。毎年夏に開かれるSIGGRAPHで発表されたテクノロジーや映像などは後にハリウッドなどの映画技術として、また日常生活での便利な商品として活用されることが多く注目度も高い。
数々ある展示の中でも「VR Village」と呼ばれるセクションでは、来場者が次世代のイマーシブ(投入型)技術を体験できるとあって人気がある。
足先を動かすと、背中に取り付けた二本の腕と指先が動く(慶応義塾大学と東京大学の出展)Emerging Technologies Best in Show Awardを受賞した
(左)世界最速レベルの高速プロジェクタ「DynaFlash」は、動いているモノへの投影もイメージがぶれることなく投影できる(東京エレクトロンデバイス株式会社インレビアカンパニーの出展)(右)ドローンにライトを付けて、夜空で光のパフォーマンスが繰り広げられる(Sky Magic社の出展)
SIGGRAPHオープニングイベント 第30回「SAKE Party」
SIGGRAPH 2017のオープニングイベント「SAKE Party」が、7月31日、JWマリオットで開かれ、世界中からSIGGRAPHに参加したCG分野の学者やCGアーティスト、そしてハリウッドの映画関係者たちで賑わった。
「SAKE Party」は、CGアーティストで東京大学大学院情報学環教授の河口洋一郎氏が「SIGGRAPHは真面目な学会だけではないので、盛り上げたい」と、30年前に自費で行ったのが始まりで、いまやSIGGRAPHの公認イベントとなった。
河口氏のかけ声で鏡開きが行われ、壇上のジェフ・ジョートナーSIGGRAPHプレジデントらが参加者たちに木樽の香がする「松竹梅」を祝酒として振る舞った。最後は数名の参加者が酒樽から酒を飲み干すと、会場から歓声が沸き、SIGGRAPH 2017の開幕を祝った。
(左)自らデザインした着物とスカーフを身につけた河口洋一郎教授。河口教授の直筆サインが入った枡とカップで参加者は祝酒を味わった(右)鏡開き
デジタルコンテンツ協会 日本のデジタルコンテンツ技術をSIGGRAPH で紹介
「DCEXPO Special Prize」を受賞したUniversity of North Carolinaのチーム
デジタルコンテンツ協会(以下、DCAJ)は、毎年、SIGGRAPHで日本における先端デジタルコンテンツ技術を紹介している。今年は3つの企業・大学が研究を発表した。またSIGGRAPH 2017に出展されている作品の中から選ぶ「DCEXPO Special Prize」に、今年はUniversity of North Carolinaを選出した。受賞団体は10月に日本で開催されるDCEXPOに招待されると、DCAJの市原健介専務理事から発表された。
DCAJ 情報化社会をリードする良質なデジタルコンテンツの制作、流通、利活用を推進することにより、これに係わる産業の健全な発展を促すとともに、文化の向上と快適かつ心豊かな国民生活の実現及び国際貢献に資すること(http://www.dcaj.or.jpより)。

