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特別寄稿

vol.5 投資のタイミング
タイミングを狙うことは難しい?

 株価(株式の価格)の変動は、世界各国の景気や経済の動向、政治や経済の情勢のほか、株式を発行している企業の業績など、さまざまな要因によって起こります。
 また通常予測できない状況をブラックスワン理論といいます。
 ブラック・スワン理論(Black swan theory)とは、欧州では近代まで、全ての白鳥が白色と信じられていたのが、1697年にオーストラリアで黒い白鳥が発見されたことにより、鳥類学者の常識が大きく崩れることになった出来事から名付けられたものです。
 そして、今日では、確率論や従来からの知識や経験からでは予測できない極端な現象(事象)が発生し、その事象が人々に多大な影響を与えることを総称したものとなっています。



ブラック・スワンの具体例(21世紀)

 ブラックスワンは、事前にほとんど予測できず、起きた時の衝撃があまりに大きい事象を指し、過去(21世紀)の具体例として以下が挙げられます。

  ・2001年09月:米国で同時多発テロが発生
  ・2008年09月:米国でリーマンショックが発生
  ・2011年03月:日本で東日本大震災が発生
  ・2016年06月:英国が国民投票でEU離脱
  ・2020年02月:世界でコロナショックが発生
  ・2022年02月:ロシアによるウクライナ侵攻
 
このような大きな社会的な情勢ではなくても、通常の株式市場の上下のタイミングを取ることはとても難しいと言われています。


ドルコスト平均法によって長期投資をするメリット

 ドルコスト平均法とは、市場変動に関係なく毎月決まった日に一定金額を投資していくという方法です。こちらに当てはまるのが、401kやIRAへの入金方法などです。一定の金額をお給料や預金などから毎月自動的に振り込んでいくという方法です。
 多くの方は一度の損が頭から離れなくてく投資から離れていきます。相場に一喜一憂することなく、投資を継続出来る事で、また長期であれば、結果的に大きなお金を作る事が出来る方法が、ドルコスト平均法だと言われています。長期にかけて定額購入するドルコスト平均法は、価格が高いときは少しの量、価格が低いときは多くの量を購入するため、相場を読み間違えて、高値掴みするリスクを軽減することが出来ます。


ドルコスト平均法のデメリット
投資の機会損失をしてしまう


 投資をするときは、基本的に相場が上がる事を予想して、ここぞというタイミングで行います。このことを投機とも言いますが、大きなリターンを狙う事が可能となります。一方、一定期間、一定額を購入するドルコスト平均法はタイミングを分散させている訳なので、ここぞというタイミングで投資する事が出来ません。ただ、このタイミングを狙うということは、投機ということで大変難しいということにご留意ください。

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