Vol.33 こんなとき、どうする? 「日本で独り暮らしの親、もしかしたら認知症かも?」
超高齢化社会となった日本。認知症の人も増加して2025年には約700万人を超えて、日本の65歳以上の高齢者の「5人に1人が認知症」を発症していると予測されています。これは他人事ではなく、だれもが認知症と向き合う時代がやってきたといえます。今回は「認知症と家族のかかわり」をテーマに離れて暮らす親御さんが認知症かも?と思ったときの対応などをご紹介します。認知症は早期発見して早期対応すれば、
認知症状の進行を遅らせることができる。
日本で独り暮らしをしている親御さんが「もしかして、認知症かも?」と気になったら早めに対応することで認知症状の進行を遅らせることができます。例えば、日々の暮らしの中で次のことに注目してみましょう。
【認知症の早期発見のためにできること・一例】
・こまめに電話やビデオ通話をする。
・毎回、少しつっこんだ内容を話してみる。
→食事のメニューや買い物をした品名、いま着ている洋服の色や素 材をひとつひとつ聞く。
→お金を引き出すときは、ATMか、窓口で通帳と印鑑を使っているか。
→「今日は何月何日何曜日?」「燃えるゴミは毎週何曜日?」(クイズ 形式で楽しげに聞く)。
認知症チェックシートに出ているような内容を日々の電話やビデオ通話で聞くことで「あれ?ちょっとヘンかも?」という認知症の初期症状に気づくことができます。また、ビデオ通話の場合には、親御さんに部屋の様子を映してもらうと「昼間なのに雨戸が閉まっている」「冬なのに夏の洋服ばかり出ている」など異変に気づくことができます。
「あれ?ちょっとヘンかも?」と思ったら、
なるべく早く専門の病院に受診しましょう。
「認知症かも?」と思っても親御さん本人が病院に行くことを拒むことは多々あります。そんなときは、地域包括支援センターに相談しましょう。地域包括支援センターはケアマネジャーや介護福祉士、看護師資格などを有した高齢者の専門スタッフがいて、高齢者と数多く接しているので様々なケースを把握しています。「どこの病院の何科に行けばいいのか」「親になんと切り出せばいいのか」など、適切なアドバイスをしてもらえます。専門の病院で「物忘れ外来」や「脳ドッグ」を受けて今の状態を把握して、これからの対応を専門家に具体的に相談する。本人の希望を聞きながら、認知症状への対処法やそれぞれの家族が今後どのように関わっていくのかを早めに話し合いましょう。
遠く離れていつもできることは沢山あります。親御さんの尊厳を大切にしながら、本人がいま実体験していることを理解することで家族との感情のもつれなどを防ぐことができます。ひとりで抱えずに専門家のサポートを活用して心地よく暮らす選択をしてきたいですね。
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【総合窓口・日本】一般社団法人Hearth(ハース)/
Email: hearth777@gmail.com /Tel:090-1402-1738
【米国・受付窓口】NPO法人 愛絆(あずな)サービスセンター/
Azuna Service Center (ASC)/
Email: info@azunaservicecenter.org/Tel:858-380-5899
ひとくちメモ ~私の母83歳~ No.33
「母、足を痛めて歩けなくなる』の巻
東京へ呼び寄せ、私達夫婦の家の近くに住んでいる母は、東京に来てから今年で3年目。母を最期まで看てくれる予定だった兄は2年前に交通事故で突然逝った。そろそろ母も日常の暮らしを取り戻してきたときに、母からLINEが来た。「この間、重い物を持ち上げたときに膝がグキッ!となって、歩けんようになってしまった。」なぬぅ!なんですと!!!足腰が弱ったら一気に老化が進む。いよいよ来たか!と思いつつ、速攻でケアマネさんに連絡した。よりによって私が仕事で超絶に忙しい時にこういうことって起こるのよね。と思いながら。(続く)