NIKKAN SAN 2021-01-05

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特別寄稿

Vol.27 こんなとき、どうする? 「親の介護、家族の役割ってなに?」
 「介護は突然やってくる」と言われますが、それは違います。誰もが高齢になると心身に衰えが出てきて、老いや介護はいずれ皆が経験することです。介護が必要になったらプロのチカラを最大限に活用して「決して家族だけで背負わない」。これは、とても大切なことです。家族には家族にしかできない役割があります。今回は親の介護が必要になったときの家族の役割についてご紹介します。
 
「家族はチーム」と捉えて
チームプレイで動き、リーダーを決める。

 厚生労働省のデータでは、平均の介護期間は男性が9.79年、女性が12.93年。これらを踏まえ、平均すると「介護期間は約10年間」と言われています。10年間も家族だけで親の介護をするのは無理です。ましてや、家族の誰かにだけ負担がかかるようになると、いざこざが起こります。それぞれの家族には、「まだ子どもが小さいので子どものことに手がかかる。」「仕事が忙しくて時間が取れない。」など、様々な事情があります。各家族の状況に合わせて、それぞれができることをする。そして、「家族はチーム」と捉えて、役割分担を決めましょう。その時に「リーダー」を決めるのがポイントです。家族間での情報の流れや外部の専門家とのやりとりなど、共有事項をお互いにスムーズにするのが「リーダーの役割」です。

  
親のこと、どれくらい知っていますか?
「親の意思」を尊重して決めていく。

 子どもは親のことは知っているようで、あまり知らないものです。親の預金通帳や保険証書などの保管場所、経済状態も把握しておきましょう。また、親の好みや子どもの頃のことを聞いてみると親の違う一面が見えてきます。「お母さんが好きな音楽は?」「子どもの頃から大事にしている物は?」など。
 これから親の介護が必要になった時には「親の意思」を尊重することが大切です。まだ親が元気なうちに親の話をじっくりと聞いておくことで、これから事が起こったとき家族にとっての判断基準となります。例えば、「介護が必要になったらどこでどのような介護を望むのか」「他界後はどうしてほしいのか」など。子どもの意見を押し付けるのではなく、親には親の意思があり、親の人生があります。親子であっても親と子どもは別人格であり、別の人生があります。平均で約10年間という介護期間を家族同士がもめずに良好な関係を保つために、それぞれの意思を尊重して、お互いが納得できるより良い関係を築いていきたいですね。

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◆お問い合わせ先◆
愛絆(あずな)サービスセンター

Azuna Service Center/San Diego Japanese Community Center
TEL:858-380-5899 /Email:info@azunaservicecenter.org

ひとくちメモ ~私の母82歳~ No.27
「兄が交通事故による即死でお空に逝った』の巻

 東京へ呼び寄せ、私達夫婦の家の近くに住んでいる母。兄と母のこれからのことを話し合い、お互いの役割分担を決めた1週間後。兄が生死に関わる事故に遭ったという連絡を外出先で受けとった。「すぐに病院に駆け付ける」と、うろたえる母を止めて、病院などに事実関係を確認した。約1時間後、兄は交通事故による即死ということが確定した。その夜は関東地方に大型台風が迫っていて暴風雨警報が出た。母の住まいは河が氾濫したら浸水する。「母を避難させなければ」と対応を考えつつ、帰宅途中に夫が待つ家に向かって歩いていると涙がとめどなく流れてきた。(続く)

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