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特別寄稿

Vol.20 こんなとき、どうする? 「日本にいる高齢の親のこと。家族と話すと、いつももめる。」
 クリスマスやお正月になると家族で集まる機会が増えてくると思います。今は日本に帰国できなくても、ZoomやLINE動画などを使って家族で顔を見て話している人も多いと思います。このタイミングで日本にいる高齢の親の「これからのこと」を家族と話し合っておくと、親本人も家族もいざというときに慌てずに対応できます。今回は家族と円滑なコミュニケーションができるよう、家族間で話をするときのポイントをご紹介します。

意外と多い家族の役割。
事前に家族で話し合い、役割分担を決めておく。

 高齢になると身体機能が衰え、持病による通院や服薬管理をはじめ、転倒や脳疾患での入院、認知症などによって介護が必要になるケースが増えてきます。その際に医療サポートや介護サポートなどはプロに任せたとしても、家族の役割は意外と多いものです。介護が必要になった時、次のような事柄を各分野の専門家と相談しながら進めていくのは家族の役割です。

  ・介護保険の申請準備
  ・ケアマネジャーへの対応
  ・かかりつけ医への対応
  ・入院した場合の医療機関とのやりとり
  ・介護をする場所は? 自宅か、施設か

 施設で介護をする場合には、事前に入居希望のホームを決めて見学。入居にあたり、書類準備や入居審査への対応、入居のための衣類や備品などの準備。入居してからは入居者となった親の日々のお金の管理や冬服と夏服の衣替え、施設側とのやりとりなど。自宅で介護する場合には、バリアフリーのための住宅改修、訪問介護や訪問医療をどこまでお願いするか、デイサービスに通うか、否か、など。これらを身体状況の変化によって決めていきます。

 高齢の親の日々の暮らしを支えていくことは、短期的なことではありません。親本人の希望を聞きながら、それぞれの事柄を決定するのは家族の役割です。家族の誰かにだけ負担がかからないように、事前に家族の中で「誰が、何をするのか」、役割分担を決めておきましょう。

親本人の希望を必ず聞いておく。
家族で話し合うときには、感情的にならずに俯瞰する。

 高齢の親の事を家族で話し合う時に忘れがちなのが、「親本人の希望を聞く」ということです。親が高齢になればなるほど心配事も増えて、家族は親を想う気持ちが強いため感情的になりがちです。家族間で話し合う時には、事前に話す項目を決めておきましょう。これから起こることを想定して、時系列に整理して箇条書きでメモをして、家族間で情報共有しておくことをお勧めします。

 もしもの時に起こることも、親本人の希望を聞いておきましょう。例えば、延命治療を希望するのか、否か。他界した後の葬儀やお墓、実家や遺産相続などは、どうしたいのか。親の希望を聞いた上で家族の希望を加えていくことがポイントです。

 親には「親の人生」があり、家族には「家族の生活と人生」があります。普段から家族間のコミュニケーションを円滑にして、それぞれが納得できる「よりよい暮らし」をしてきたいですね。

 
ひとくちメモ ~私の母81歳~ No.20
「母、『要支援1』となりデイサービスに通う」の巻

 東京に呼び寄せ、私達夫婦の家の近くに住んでいる母。介護認定のための訪問調査の当日、やけにはりきっていた母。約1ヶ月ほどで母の介護認定が出て「要支援1」となった。その後、ケアマネジャーさんと相談して、身体機能維持のためデイサービスに行くことになった。三重県にいた頃に知人からデイサービスのことを聞き、「歌ったり、ご飯食べたり、幼稚園みたいな所やろ!」と言っていた母。「それは違う!」と言いたいのをグッとこらえ、「そうじゃないよ~。一度見学に行ってみようよ。」と答えた娘(私)。実際にデイサービスに行ってみると、最新鋭のマシーンがデーン!と揃い、スタッフさんは皆さん明るく、イケメンのマッサージ師さんもいた。「わあ!東京のデイサービスは違うねぇ。凄いね!」と喜ぶ母。ふぅ、とりあえず一歩前進。          (つづく)

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