Nikkan SAN

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特別寄稿

今ジャパン・ハウスが大切にしたいこと ジャパン・ハウス ロサンゼルス館長 海部優子
 
(C) JAPAN HOUSE Los Angeles

 2020年1月。私たちジャパン・ハウスLAのチームは、忙しくなりそうな令和2年のスケジュールを身が引き締まる思いで見つめていた。今年は東京オリンピック・パラリンピックが開催された筈の年。その関連の展覧会も企画していた。それが3月、予想だにしなかったパンデミックで、ジャパン・ハウスLAも臨時休館、スタッフはテレワークに移行した。予定していた企画展やプログラムも中止や延期を余儀なくされた。五感で日本を体験していただくプログラムを展開してきた私たちにとって、施設を休館しなければならないことは大きな落胆だった。

 現在も休館状態は続いている。しかし、この5か月間、いろいろな気づきがあった。個人的には、終日、オンラインでのミーティングが続く。必要な用件は協議することが出来るが、人の暖かみやエネルギー、「あうんの呼吸」を感じることができない。職場での同僚との付き合いや、社外のミーティングやイベント出席。そうした普段の生活が心から懐かしく思われ、それが自分にとってどれほど大切なものなのかを痛感した。

 仕事面では新しい取り組みが始まった。このパンデミックのなか、ジャパン・ハウスとして何をすべきか、何ができるのかを皆と一緒に考えた。私たちなりの方法で社会の役に立ちたいという強い気持ちで出した一つの結論は、オンラインのプログラムを通じ「癒し」や「心の安らぎ」「愉しみ」を提供していきたいということだった。同僚たちと何日かかかってアイデアを出し合い、ウェブサイトやニュースレター等で新しいコンテンツを提供し始めた。漫画の描き方講座や日本食のワークショップ、日本人の心を生かしたフラワーアレンジメント。企画展のバーチャル・ツアーも始め、「森林浴」や「アロマ」などの記事も掲載した。これらはなかなか好評だ。

 いつ終息するか予想できないパンデミック。その中で学んだことがある。大切にしなければならないことは、人間の暖かさであり、人と人との繋がりだ。「新しい常態」が到来しても、そうした気づきは大切にしていきたい。日本とアメリカの心を紡ぐ、それは、ジャパン・ハウスがこれからも続けていきたい活動の神髄でもあると思う。

 ジャパン・ハウス ウェブサイト: www.japanhousela.com

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