Vol.89 こんなとき、どうする?「日本にいる親のこと。一時帰国で何をどこまでやればいいの?」
海外在住のご家族(子ども)が日本に一時帰国するのは、1年1回くらいという人が多いのではないでしょうか。日本にいる高齢の親のこと。海外在住の家族(子ども)は、日本への一時帰国の限られた時間で、何をすればいいのか、どうすれば親のこれからの暮らしを作ることができるのか、というご相談が最近とても増えています。今回は実際の事例を基に「高齢の親の対応。これだけはやっておきたいこと」をシリーズでご紹介します。日本にいるお母様が骨折で入院。
少し認知症の気配が出始めた。米国在住Aさんの相談。
「母が骨折で入院して来月退院します。退院後は自宅で暮らすのは無理です。」「母は物忘れがひどくなり、認知症の初期症状かもしれません。」「来月、日本に一時帰国しますが、何をどうすればいいでしょうか?」
Aさん(娘さん:50代)はダラス在住30年以上。日本に一時帰国する1ヶ月半前にサロンドハースにご相談くださいました。そこで、私達はAさん専属の専門家チームを作り、親御さんのこれからの暮らしを作るため、そして、親御さんの他界後のことも見据えて、次の18項目を完了させるためにAさんの一時帰国前から動き始めました。
<高齢の親御さん対応18項目>
【一時帰国前の準備】
1.身元保証人・身元引受人
2.重要書類の保管場所の確認
3.親御さんの全資産の洗い出し(財産目録作成)
4.ライフプラン(老後資金計画)作成
5.実家・所有不動産の簡易査定
6.老人ホーム選び
【一時帰国後の対応】
7.必要書類の取得(行政関連、銀行関連など)
8.老人ホーム見学→契約
9.お母様の退院付き添い→実家の環境整備
10.老人ホーム入居→引っ越し
11.実家の片付け(家財整理):引っ越し業者選定
12.空き家管理:管理会社の選定→契約
13.郵便物管理:の国内転送・海外転送手続き
14.実家の草刈り、植木の剪定→業者選定
15.お母様の遺言書(公正証書)作成
16.お母様の延命治療の希望(有無)を確認
17.お母様の他界後の葬儀・お墓等の希望を確認
18.認知症による資産凍結予防対策→士業との契約
米国在住のAさん(50代)。一時帰国の1ヶ月半前から準備して、日本への一時帰国の1ヶ月間は朝から晩までフル回転で動き、約2カ月半で上記の対応をほぼ完了することができました

高齢の親のこと。やらなければいけないことは感情を入れずに「タスク」と捉えて動く。
Aさんが18項目を完了することができたのは、専門家チームとの連係とAさんの行動力と覚悟があったからこそできたことです。一時帰国前にアクションプランを作り、毎週Zoomミーティングを行い、Aさんの意向を確認しながら進めていく。そして、Aさんが日本に一時帰国している間は、日本にいるからこそできることに注力して連日フル回転で動き、選択して決断する。ここに感情を入れると物事が前に進みません。Aさんは言います。「私の場合、日本へ一時帰国できるのは1年に1回です。」「親の対応は『タスク』と捉えて進めていきます。」
次回は一時帰国中、実際に起こった事例を詳しくご紹介します。
時代は変わりました!家族だけで介護をする時代は終わりです。専門家とチームを組んで一緒に前に進んでまいりましょう。
ひとくちメモ ~私の母87歳~ No.89
「母87歳、東京都のポイントをスマホで取得する」の巻①
私の母スミちゃん87歳。今は私達夫婦の家の近くで独り暮らしをしている。先日、母が東京都から給付される11,000円分のポイントを取得したいと連絡が来た。東京都のポイントをもらうには、スマホで各種設定が必要になる。私も設定したのでやり方は分かっているが、スマホに東京都のアプリやPaypayをインストールしたり、本人確認など、かなり手間と時間がかかる。87歳の母が自分でできるわけがない。わざわざ母の家に行って作業するのが億劫だったので「ドコモや地域包括支援センターに聞いてみたら?」と伝えるが対応してもらえなかったらしい。うーむ、やはり私がやるしかないのか。(続く)
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