Vol.87 親が70代になったので老後の事前準備を始めたら。②父が不機嫌に!
今回は前回に続き、海外在住のご家族(子ども)が日本にいる親御さんの老後対策を事前に準備するにはどうすればいいのかをお伝えしていきます。家族(子ども)が高齢の親の老後対策の事前準備を始めると、様々な事が起こり始めます。親御さんと言い争いになったり、家族が知らない親の資産や負債が出てきたり、認知症がかなり進んでいることに気付くなど。ご家族が海外在住の場合、日本にいる高齢の親に何か起きても、すぐには日本へ飛んで帰ることはできない。高齢になり老いていく親のこれからの暮らしについて、いまから備えておきたい事前準備について、実際の事例を基にお伝えします。(3回シリーズの2回目)アメリカ在住のAさん。70代の日本の両親の
老後対策を始めたら、お父様が不機嫌に!
Aさん(娘さん:40歳)はシカゴ在住10年。ご両親は日本で賃貸マンションに居住。ご両親ともに70代前半ですが、Aさんは海外在住のため、何かあってもすぐに帰国することはできないので、ご両親の老後対策を事前に進めたいと思い、日本に一時帰国する前から弊社団が主宰するKaigo(介護)アカデミ-を受講。日本の介護の全体像をしっかりと学び、準備を進めていました。そして、日本に一時帰国したときに、ご両親と今後の暮らしについて話し合いを始めると、お父様が不機嫌になってきたそうです。事前準備には、親の全資産の洗い出しと今後の老後資金計画(ライフプラン)を立てることが必須です。なぜなら、資金が途中でショートしないように具体的な計画が必要になるからです。
お父様はAさんにこのように言ったそうです。「たまにしか帰ってこないのに、お金の話ばかりするな!」「俺が他界した時の保険金の受取人は日本にいる次女にしているから、お前には関係ない!」など、険悪なムードに。
専門家とチームを組めば。
親の感情変化に流されず、着実に前に進める。
Aさんのお父様が資産の洗い出しで不機嫌になってもAさんは淡々と次の行動を起こしました。それは、日本に一時帰国している間にしかできないことが多々あるからです。例えば、次の項目は一時帰国の時にやっておきたいことの一例です。
・重要書類の確認
(保険証書、銀行預金通帳、銀行への届出印、マイナンバーカードなど)
・目星をつけた老人ホームの見学(2~3ヶ所)
・今後必要になる書類の取得(戸籍謄本や戸籍抄本、住民票、印鑑証明など)
・士業との面談(行政書士や司法書士、税理士など)
・身元保証会社との面談(身元保証人、身元引受人、生活サポートなど)
・地域包括支援センター、ケアマネジャーとの面談
上記に示した項目の他にも事前に準備しておくことは山ほどあります。これらを次々と進めていくには親御さんの感情に流されている暇はありません。また、各分野の専門家とチームを組んでいると適格なアドバイスと行動計画を示してくれるので、あちらこちら寄り道をして貴重な一時帰国の時間を無駄にすることなく最短コースで進むことができます。
このようにAさんが物事を着々と進めていたら、お父様の様子が変わりました。きっとAさんの専門知識と「本気」がお父様に伝わったのでしょう。その後、「老人ホームに入居したい」とご両親は引っ越しを決断されました。次回はご両親の変化についてご紹介します。
時代は変わりました!家族だけで介護をする時代は終わりです。専門家とチームを組んで一緒に前に進んでまいりましょう。
ひとくちメモ ~私の母87歳~ No.87
「母に新鮮なお刺身を届ける」の巻
私の母スミちゃん87歳。今は私達夫婦の家の近くで独り暮らしをしている。以前は3人の孫たちも頻繁に母の家に行ってくれていたけれど、孫たちは社会人・大学生になると友達との時間を優先したくなる。それは、当然のこと。とすると、母の家を訪れる人は身内では私しかいない。たまには母の様子を見に行くか!と、近くの魚屋さんで新鮮な魚を捌いてもらい母の家へ向かう。LINEで「今から行くね」と送ると「今日は陶芸教室なので家にはいないよ」と母。そうですか!お元気そうで何よりです。新鮮なお刺身は母の家の冷蔵庫に入れておきました。チーン!(続く)
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