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第15回 ポエム・タウン

<成人の部 短歌 入賞作品>


西岡徳江選   渋柿の甘くなる日を待つ如く母の誤解のとける日を待つ   麻生三晴

佳作   ボサノバの海を漂いお茶を飲む手持ち無沙汰な午後のベランダ   古賀由美子

佳作   赤信号止まればすぐにホームレスさっと突き出す紙コップかな   詩月直竹

岩見純子選   指切りの指の温もり冷めぬ間に孫の好物ばら寿司作る   麻生三晴

佳作   ナーシングホームの庭はせまけれど四季折々の風情楽しむ   村本ふみ

佳作   雨足が草木(くさき)を街を山並みを包みし音にしばし安らぐ   たなかきんいち


<日刊サン選 スポットライト短歌>


すれ違う人に知らざる運命あり明日の命は誰ぞ知るらん   ワーレス信子

思い旧る故郷の山野に川に戯れ遊び童生いしを   生地公男

月見ても月見だんごも酒もなく一人見上ぐるアメリカの月   柳田煕彦

雨風の強き今宵を喜びぬ水なき庭も生き返りおり   キャシー中原

滴るる水に秋をば告げて来ぬ小さく咲く紫苑節水の中に   神野豊子

哀しくて関節炎をあやすわれさすってやれば可愛い小指    日高かおる

紅錦もみじの落ち葉流れ去る谷のせせらぎ色鮮やかに   芙佐子スティヴンソン

リハビリに焦る心を説きなだめ励ます友の経験深し   アーサー中根

茜色飲み込む如き雨雲の旱魃の日々願いは近し   浅子恵

施設にて三年すぎし夫にして我が手をさぐるは目覚し兆しか   片山伀子


選者のことば

―選者・西岡徳江

報告歌や固定観念にとらわれた歌は避けたい。心を自由にして、詩的に歌を詠ってみよう。老いは嘆くよりも謳歌するほうが良い。漢字の多用を避け、ひらがなのやさしさも歌に入れてみよう。
「渋柿の―」渋柿が甘柿へと熟すように、待つ時間が美しい。自然に重ねた時間に、母への想いがやさしい。
「ボサノバの―」。ヴァケーションの一日を切り取った歌のようだ。日常を脱出し、常夏のけだるい雰囲気が伝わってくる。
「赤信号―」。切り取った一場面が鋭い。「すぐに」と「さっと」の重なりは避けたい。「かな」では結句として弱いので、再考を。

―選者・岩見純子

今回の応募短歌の中には、前回より佳作が多くあった。受身のかたちにすると、秀歌になる歌もあった。能動態と受動態のことは、長く作歌をしている人でも、分りにくいことのようだ。
「指切りの―」 この歌は私の心も温めてくれて、ぽかぽかとした気持ちになった。祖母と孫の指切り・・ ほほえましい風景ではないか。
「ナーシング―」 ナーシングホームで暮しておられる人の歌であろうか。四季折々の風情のある狭庭が、どんなにか居住者を和ませていることだろう。健やかな日々を過されることを祈って止まない。
「雨足が ―」 ロサンゼルス近辺に住む者にとっては、待望の雨降りだ。雨音に安らぎを感じた作者。同感、同感。

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