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第11回 ポエム・タウン

<成人の部 俳句区>


嶋 幸佑選   春の宵黒髪とめて白き櫛   石井志をん

日刊サン賞   凧上る児等は上見る空を見る   浅井笑子

TJSラジオ選   眩しくて君見失う花の雨   古賀由美子

ゲスト選者 松本宗静   惜しまれて音もなく散る桜かな   麻生三晴

佳作   古女房苦楽を供に春の雪   鈴木清司

佳作   立春の窓に素焼きの鉢並べ   内 アリス

佳作   にぎり飯もろ手に受けし磯開   鈴木ロジー


成人の部 選者のことば

俳句を俳句たらしめている最大の条件は何かと問われたら、私は何よりもまず「季語」と答える。「俳句は季語を詠う詩である」と、私は師から教えられた。それは、五・七・五という、わずか十七文字で感動を伝えようとする時、どうしても季語の力が不可欠なのである。そして、季語が生きたとき、句が生きたものになる。

「春の宵―」。季語はもち論「春の宵」。この季語から読者は何を思い浮かべるだろうか。どんな雰囲気が読者の心に呼び起こされるだろうか。春の宵でまず思い浮かべるのは「春宵一刻値千金」という蘇東坡の詩句だ。春の宵のくつろいだ気分。それに、どこか華やかさが混じる。甘美な気分も漂って、心の中には何か浮き立つものさえ感じられる。春の宵という季語ひとつで、すでにこれだけの雰囲気が広がった。

そして「黒髪とめて白き櫛」。作者は髪を梳きながら、だれか恋しいひとのことでも心に浮かべていたのかもしれない。その心持ちを逃さないように、櫛で髪をとめる。その櫛の白さ。少し暮れかかった春の宵の中に、白い櫛がくっきりと浮き立つ。そうした色合いも、春の宵にぴったりだ。一つの季語と措辞が共鳴し合い、句が生きた。それもこれも、春の宵という季語の力なのだ。

「古女房―」。の句も「春の雪」で、生きた句になった。私の歳時記には、春の雪は「春先によく降ることもあり、春を呼ぶ雪とも、豊作の予兆とも言われ」とある。そうした、雪と言っても、北国の冷たい雪ではなくて、どちらかと言うと暖かい雪、明るい雪を思い浮かべる。長年連れ添った妻と、舞うように降ってくる雪を見ている。供にしてきた苦楽を、作者がどのように受け止めているか。その思いがしんしんと伝わってくる。

「立春の―」。の「立春」、「にぎり飯もろ手に受けし磯開」の「磯開」。それぞれの季語がどのように生きているかを味わっていただきたい。とにかく、五・七・五に何かひとつ季語が入っていればいいというものではない。その句には、それしかありえない季語がある。その季語との出会い。それこそが俳句なのである。(嶋幸 佑)

今回の作品には春のすがすがしく、気持ちのよい情景を様々な視点から存分に感じさせてくれる作品が多くあった。その中でもこの句の軽快なリズムは楽しげな凧上げの様子と晴れやかな青空、そして子供たちの愉快で笑いの絶えない表情を鮮明に想起させてくれた。読むだけで幸せになれる、そんな一句であったと感じた。(日刊サン)

とにかく美しい俳句にうっとりしました。花びらが舞うのを雨に例えたのか、「君」を想う気持ちが花の雨となったのか…。「眩しさ」と「雨」の対比によって表現されたその心模様がとても美しく、まるで切ない恋愛小説を読んでいるかのような一句に感動しました。(TJSラジオ)

花は桜木、人は武士と喩がありますが桜の華やかさ、風に身を任せ静かに散っていく様は例えようもなく、そして人の心を和ませてくれると思います。人に惜しまれつつ天に舞い地に沈む華麗な姿は索漠とした生活の中で心を癒してくれるようです。(ゲスト選者・松本宗静)

俳句 ゲスト選者

guest-haiku

松本宗静さんプロフィル

ハワイ州ホノルル生まれ。1951年に自宅で裏千家茶道教室を開き、アメリカで茶道を広める。1994年には米国立芸術基金の選定するNational Heritage Fellowship(日本の人間国宝に相当)に選ばれ、2010年には「第8回茶道文化賞」受賞。


<成人の部 日刊サン選「スポットライト俳句」>


源平の桃咲き集ふ雨あがり   金子ミツ江

木枯らしや友の訃報聞く夜の静ま   ウイルソン千恵子

合掌の形愛しや春木の芽   フミコ ロペス

福寿草かざりて二人暮かな   野島 弘子

手を合わせ海越え祈る彼岸かな   浅子 恵

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