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特集記事



JANMへ行こう!! vol.6 - ボランティア・ガイドツアーを体験しよう!
今月のガイド
セドリック・シモさん

94歳の日系二世。第二次世界大戦中、工兵第1800大隊配属。1975年にホンダ・インターナショナル・トレーディング社副社長に就任。仕事の傍ら、米兵として戦争で戦った日系人の権利回復に積極的に取り組む。「日本バッシング」の日米貿易摩擦が問題となった時期に、日本をよく理解するアメリカ人として、日系企業の保護のため講演活動を行う。この功績を称えて、2008年日本政府は旭日双光章を授与。




—第二次大戦中、シモさんが配属された工兵第1800大隊についてお聞かせください。

「MIS語学学校卒業時、卒業生は面接で二つの質問を受けたんだ。①あなたはアメリカ政府に忠誠を誓いますか、②あなたは米兵として外国戦線への派遣を受け入れますか。
 この質問の両方にYESと答えた人はMIS、日系人第442連隊戦闘団、第100歩兵大隊などの海外部隊に任命された。両方にNOと答えた人は刑務所に送られた。僕はYES・NOと答えたもんだから“トラブルメーカーの集まり”工兵第1800大隊に配属されたんだよ。この部隊は、戦闘隊が訓練中に壊したインフラの修理を担当したんだよ」


—当時、日米は戦争状態でした。日系一世は敵性外国人と見なされ、二世たちはアメリカ生まれのアメリカ人なのに、“敵性外国人を先祖に持つ”という理由で強制収容されました。そういう状況下でこの二つの質問に答えるのは、簡単ではなかったと思います。

「工兵第1800大隊にいた頃に、マンザナー収容所に入っていた母に手紙を送ったね。僕は、筆不  精だから、写真を撮って裏に簡単な説明を英語で書いて送ったよ。母はカタカナで、いつも丁寧な手紙をくれたけどね。
 僕がマンザナー収容所を訪問して帰る時に撮った写真は、僕が、第1800大隊に配属された理由を表しているようなもんだね。鉄の柵の向こうから男の人たちが、僕の方を向いて帽子を振っていて、その後ろには心配そうな様子の女の人たちが立っている。
 卒業面接の時、『両親が牢屋に入っているような状況で、なぜ、戦争に行かなくてはいけないのか』って怒ったんだよね。ほら、僕、トラブルボーイでしょ」


—当時のアメリカ政府からシモさんは反米的だと思われたかもしれないけれど、人としては自然な感情で言動だったと思います。戦争では、人として当たり前なこと、自然に感じることが優先されない感じがして悲しいです。 
 第1800大隊で印象に残っていることはありますか?

「南部でのミッションの時に感じたのは、当時の黒人に対する人種差別だね。ミズーリやミシシッピでは、お店やトイレのドアにColored / Whiteと書かれていて、僕たちアジア人はYellowだからColoredになるのかなって迷ったんだ。結局は『Whiteに行け』と言われたけど、差別ってなんだろうって考えたよ。
 あとは、日本食が恋しくなって米を炊いたり、ワニを捕獲して焼いて食べた。美味しかったよ」




JANMボランティア・ガイドツアー体験談
Japanese Student Associationメンバーも感動!

ロッキー山田さんは、戦後にアメリカに来た日本人で、“新一世”。
李英愛(い・よんえ)USC4年 心理学
日本出身/韓国人 JANM初訪問
 日系人が第二次世界大戦時に強制的に収容所に送られたのは本当にびっくりしました。日本ではこの件に関してあまり知られていない気がします。今、私たちは なに不自由なく暮らしていますが、山田さんがおっしゃったように、過去の日系人の方々の苦しみ、苦労があるからこそ、今の私たちの生活がある。

木村容子 USC2年 国際関係・心理学
カリフォルニア州出身/アメリカ人 JANM初訪問
 ツアーは本当に感動しました。ガイドの山田さんから、いろいろ日米の歴史について聞けました。私はアメリカで育ったので歴史の授業で、東洋人への差別、第二世界戦争中の日米の歴史、日系人強制収容など習いましたが、ここまで詳しくその時代の人たちの苦難を教えてもらったのは初めて。友人に日系移民史や乗り越えてきた苦難を少しでも伝えられればと思います。そうすれば友人らも日米関係や他の国に対する日本の行動、移民生活についてもっとよく理解できると思います。

ジョン・カールソン USC3年
生化学・東アジアの言葉と文化(日本)
ミシガン州出身/アメリカ人 JANM訪あり
 JANMを訪問するたびに、第100歩兵大隊と442部隊の経験を伝える展示に感銘を受けます。ほとんどの人が、日系人の部隊があったこと、戦争中、最も成功し高い勲章を授章した連隊だったことを知らないと思います。私たちの基礎を作った歴史やリーダーたちを知ることは大切です。今日の私たちを作ってくれた人々の犠牲に対して、より感謝を深めることができます。JANMのような博物館は、歴史を知る上で役立ちます。

後藤友梨栄 USC3年 脳科学
ハワイ州出身/アメリカ人 JANM初訪問
 展示されているハートマウンテンから移築したバラックに入ったら、思ったより小さくてボロボロだったので思わずビックリ。どんな苦労や辛い思いをしたのかなど一番体験できました。アメリカに移民した日本人はやっぱりすごい。いろんな苦労や経験をした人たちのことを学んで、自分も日本人としての誇りを忘れずに、胸を張って自分の夢に向かって頑張らないと、って思いました。

高橋拓未 USC3年 産業工学
日本出身/日本人 JANM初訪問
 日系移民史のことを全く知らなかった。日本人の移民停止の時期があったことに驚きました。私も山田さんの精神を見習い、ボランティア活動に取り組もうと思います。


第二次世界大戦中、ハートマウンテン収容所に建設されたバラックがJANMには展示されている。急ごしらえの木の壁は隙間だらけで、ベッドの中まで砂ぼこりが入ってきたと話す山田さん(右端)






■ガイドツアー オンライン申込 Home> Visit JANM > Group Visit Offerings



Ongoing企画展

「議会金メダル」巡回展
“本物”を期間限定公開
6月9日(日)まで
ダニエル・イノウエ元上院議員のオフィスに飾られていた442部隊の旗も展示。
金色に輝く議会金メダル(左下)




”American vs. Japs 2” Roger Shimomura
現代肖像画
アジア系アメリカ人アーティスト達の出会いの肖像画
9月22日(日)まで
スミソニアン協会ナショナル肖像画ギャラリーとスミソニアン・アジア・パシフィック・アメリカン・プログラムの共同企画。7人のアジア系アメリカ人の経験を型破りに表現した作品。







終了したイベント
ターゲット・ファミリー・デー
多くの家族連れが訪れ、似顔絵を描いてもらったり、塗り絵をしたりと楽しんだ。

全て無料のターゲット・ファミリー・デー。アーティストに似顔絵を描いてもらった子供たち
元MISの鮫島等さんと記念写真♥ 「Thank you for your service」と子供たちが感謝


コミックアーティストのステイシー第442連隊戦闘団をテーマにした漫画『Journey of Heroes』の作者ステイシー・ハヤシも会場に訪れた。子供達はステイシーの漫画キャラクターを塗り絵した


JANMに行くと日刊サン読者にプレゼント!

 入館料お支払いの際に「日刊サン掲載の『JANMへ行こう!!』を読んだ」と言うと、先着50名にNITTO TIRE特製バッグを、読者来館者に日系移民史ドキュメンタリー「知られざる政治家 ラルフ・カーとニッポン人」のDVDをプレゼント。
*入館料をお支払いの上、入館された方のみ対象。





JANM・ジャニム(全米日系人博物館)
Japanese American National Museum
 日系アメリカ人の歴史と体験を伝えるアメリカ初の博物館。アメリカの人種と文化の多様性に対する理解と感謝の気持ちを高めることが目的。ボランティア・ガイドに支えられ、訪問者は展示にはない興味深い話を聞くことができる。

100 N. Central Ave. Los Angeles, CA
Phone: 213-625-0414
http://www.janm.org
開館:火・水/金・土・日 11:00 ~17:00
木 12:00 ~20:00
休み:月曜
料金(企画展も含む):一般9ドル、シニア&学生&子供5ドル、メンバー無料
*木曜17:00 ~20:00、毎月第3木曜は無料
交通:メトロ電車:ゴールドライン「Little Tokyo / Art District」下車。徒歩1分
駐車場:あり。博物館前、他多数(有料)

★「ボランティア・ガイド」に関心のある方は、下記まで。
Phone: 213-830-5645


写真・文 ALICE HAMA, 文・構成  TOMOMI KANEMARU 
監修 MITSUE WATANABE (JANM MANAGER, JAPAN MARKETING & PR)

2013/05/18 掲載

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