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コラム

Los Angelesの顔
No. 88 SAORI MITOME さん

2019-09-21


衣装スタイリスト(Wardrobe Stylist/Costumer)

◆衣装スタイリストとは。

私の仕事内容を分割するといろいろな呼び名が付くので、総称して”衣装スタイリスト”と名付けています。 以下の項目です。

・スタイリスト:テレビ・映画・舞台・Fashion Editorial・CM・イベントなどの撮影時に必要な洋服を準備する。一から製作する衣装や購入する衣装など。
・服装のスタイルを決めるためのデザイン画作成:クライアントから依頼されたプロジェクトの衣装デザイン、プレゼンテーション用ボード作成。店頭では手に入らない衣装を監督から要求された場合、作成したイメージ画に沿って短期間で衣装を作製する。
・パターンメーキング
・縫製
・Fitting サンプル:衣装サンプルを仮布で製作。実際の丈の長さ、微調整を行うためのもの。
・衣装お直し
・撮影現場での衣装さん:衣装の最終チェックやキャストへの着付け。

モデルのAidan Mc Collough さんとの撮影


◆初めての撮影現場は。

たしかテレビドラマの撮影だったような気がします。場所はダウンタウンLAにあるスタジオでセットが病院の廊下、診察室でしたから、衣装はスクラブ(術衣)や白衣が多かったのを覚えています。

最初の感想は単純に現場での仕事が楽しく自分に合っていて、やりがいがあると感じました。

私がLATrade-Technical Collegeに通っていた時、衣装業界で働いていたクラスメートから「衣装スタイリングの撮影現場アシスタントを探しているけど興味ある?」と声をかけられました。

私は日本で衣装スタイリストとして経験がありませんでしたが、以前から撮影現場で働くことに興味があったのでアシスタントをさせていただきました。

◆一度に、いくつのプロジェクトに携わっているか。

できるだけ一つ一つ順番にプロジェクトに関われるようにスケジュール管理をしています。

立て続けに短期間のプロジェクトが続くと曜日の感覚がなくなることもありますが、まだ倒れたりしていないので大丈夫です!

例を挙げるとファッションショー出展の後にライブをやり、その後に夜中の撮影に行った時もありました。 ある時は、夜通しのTV番組の仕事をした後に、短時間でミュージックビデオ撮影用の衣装製作をしたこともありました。

今までの経験上、急な予定変更に対応するためにフレキシブルであることが必要不可欠だと常に感じます。それを実現するために、もしもの時に備えて身の回りを整えておくこと、車のメンテナンスもしておくことなども重要だと日々感じています。また撮影用の仕事道具を車に積んで移動するので運転には常に気を使っています。

ハリウッドのCapital Recordでの衣装合わせ


◆スケジュール管理について。

私は予測のつく範囲で、朝7時から夜11時までの予定を表に書き込みます。それは私自身の1日の動きを把握するために役立つのと、他の方に準備段階で何かをお願いする時に的確な時間を相手に伝えるためにとても重要なことです。

もし私に何かあったらプロジェクトに影響が出てしまう、相手に迷惑が掛かってしまうので、自分一人で仕事をしているのではなく、同じプロジェクトに関わっている人がいるということを常に意識して行動するよう心がけています。

予想不能の日程に備えて、何かしらの連絡が入ったら、すぐに予定を書き込めるような状態を常に作っています。手帳だと、どこに書いたかを瞬時に探し出せないので、カレンダーをバインダーに挟んでカバンの中に入れています。 手書きアナログ式ですが、それがなかなか自分にとって機能します!是非、一度お試しください。

◆クライアントやスタッフと、意思の疎通を図るのに心がていることは。

まずは自分の役回りをきちんと理解して、衣装スタイリストとして相手に何を求められているかを察知し、またそれに対して自分の持っている知識やスキルを最大限出すことを大事にしています。

あと臨機応変、フレキシブルに動いていくことを常に心がけています。

忙しい撮影現場では円滑なコミュニケーションを取ることが必要なので自分から積極的に動き、「こうだろうな」と自分の中で解釈せずに、質問があればすぐに聞きいて、その場で問題を解決する。そこから次の事に取り組む姿勢を常に意識しています。

Metropolitan Fashion Week 2018。エジプトのツタンカーメンをテーマにSAORIさん(右)がデザイン製作した衣装を、モデルのKacie Shea Ryan さんが着て、ランウェイを歩いた=ロサンゼルス市役所、2018年10月



◆活動の場が、ファッションショー、映画、テレビなどと多岐にわたるが、好きなのは。

私はもともと一点物の洋服、例えば、バンドのステージ衣装や雑誌撮影用の衣装など、店で販売していないものを作りたい!どうやったら洋服を作ることができるんだろう?、というところから洋服作りの勉強を始めました。

一点物が作れる機会がある映画やミュージックビデオ、Fashion Editorialの分野が好きです。

ただ短い締め切り期間で準備、締め切り直前でのマイナーチェンジなどもあるので製作期間は大変ですが、出来上がったものが本作で採用された時はとても嬉しいです。それと同時に洋服作りの知識や技術が役に立っていることを実感できる良い機会です。

プロジェクトの種類や監督さんによって、求められていることが毎回違いますが、衣装や服を通して人と関われることにとてもやりがいを感じます。

Kiyomi Hara Design, Incとのプロジェクト。Illenium & Jon Bellionの「Good Things Fall Apart」のミュージックビデオ撮影現場の控室に並んだ衣装=2019年


◆音楽活動のLes Sewing Sisters について。

Menoh Lun*naさんに仕事を通して知り合い、二人でLes Sewing Sistersを結成しました。ミシンを使って音楽を作り、アートパフォーマンスをするバンドです。

楽曲全ての音がミシンのノイズをサンプリングして、加工して作っています。シンセサイザーなどは一切使っていません。20曲ほどのオリジナル曲があり、衣装は、Menoh Lun*naさんがデザインしました。

バンド自体のテーマがドレスメーキングなので歌詞も全てドレスメーキングに関するものを歌っています。

現在の活動は、7月下旬からスタートした「ロサンゼルス家庭訪問ツアー2019」の最中です。これは、お宅を訪問させていただき、クローゼットの中でパフォーマンスします。おかげさまで12軒目を終了いたしました。10月の半ばまで続きます。

Les Sewing Sisters

◆今後の予定について。

実際に仕事をしてみて、この人にお願いして良かった!と思っていただけるように、自分磨きをし続けていきます。

今後は、更にミュージックビデオやツアー用衣装スタイリングにも関わっていきたいと思っています。

今月末からミュージシャン用衣装製作が始まります。10月に行われる音楽フェスティバルの衣装らしいです。どうなるか楽しみです!


インスタグラム
@mitome.certifiedswag/
ウェブサイト
www.mitome-certifiedswag.com/



SAORI MITOMEさんプロフィール
衣装スタイリスト。神奈川県出身。高校在学中の米国短期留学を機に海外チャレンジを志し、23才で渡米。LAとNYでのファッションインターン経験を経て、衣装製作会社に勤務。映画やファッションプロジェクトに携わり、服作りの技術を生かしてテーマに沿った衣装製作も手掛ける。”元気があったら何でもできる!”をモットーに信用第一の衣装スタイリストを目指す。映画、舞台、テレビなど多岐にわたり活動中。


※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。
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