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コラム

ピアノの道
vol.6 音楽は言葉を超えて

2019-03-20

 “Music is beyond words(音楽は言葉を超える)“と良く言われます。ヴィクトル・ヒューゴーの名言はもう少し明確です。“Music expresses that which cannot be said and on which it is impossible to be silent(音楽が表現するのは、言わずには居れない、でもうまく言い切れない事。)” 

 英語で泣いた渡米直後の高校時代、私は言葉の限界によく想いを馳せました。こんなに複雑で多様な世界を言葉なんかで言い表せるのか?誤解やステレオタイプの多くは、言葉の持つ限界から起こるのでは?言葉を超えたつながりを求める気持ちが私を音楽家の道へと導いたのだと思います。

 そんな私がなぜ、敢えて音楽についてこうして書き、演奏の傍らしゃべるのでしょうか?...それは私が音楽の持つ可能性が近年ないがしろにされている、と危惧するからです。一人でも多くの人に音楽を一緒に共感する喜びを思い出してもらいたい、そして、「もっとお互い優しくなろう」、「もっと人間的な世界にしよう」、と呼びかけたいからです。

 音楽と言うのは元々、みんなで一緒に体験するものでした。儀式の一部としてコミュニティーで敬う音楽。町中で踊る祭りのお囃子。みんなで声を合わせる誕生日や季節のお祝いの歌。家族で愛でるお母さんの子守歌。19世紀の後半に蓄音機が発明されるまで、音楽家と聴き手はいつも時空を共にしていました。それが現在、コンピューター上で作成されたデジタル音、実際には音波として空気を震わせたことのない「音楽」がヘッドフォンやイヤホンを通じて個々の聴き手と社会の間に見えない壁を張り巡らせています。デジタル音のこういう消費が思いやりやエンパシー(2月6日付け「ピアノの道」)を育むでしょうか?

 読者の皆さん ― 最後に音楽家と時空を共にして音楽を共感したのは、いつですか?音楽がもたらす一体感に鳥肌が立った経験はありますか?音楽って本当に凄いんです!3月24日(日)の2PM からダウンタウンの中央図書館内Mark Taper Auditoriumで行う私のレクチャーコンサート「メロディーは世界の共通語」にいらしてみてください。音楽トークと演奏半々の気楽な会です。皆さまとの共感を楽しみに準備して参りました。お楽しみ頂けると思います。イベント詳細はこちら。:https://www.lapl.org/whats-on/events/makiko-hirata-piano-concert-lecture-0

この記事の英訳はこちらのURLでお読みいただけます
https://musicalmakiko.com/en/?p=961


※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。
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平田真希子 D.M.A. (Doctor of Musical Arts)

日本生まれ。香港育ち。ピアノで遊び始めたのは2歳半。日本語と広東語と英語のちゃんぽんでしゃべっていた娘を「音楽は世界の共通語」と母が励まし、3歳でレッスン開始。13歳で渡米しジュリアード音楽院プレカレッジに入学。18歳のボリボリビア演奏旅行を皮切りに国際的な演奏活動を展開。世界の架け橋としての音楽活動を目標に、2017年以降米日財団のリーダーシッププログラムのフェローとして活動。音楽のヒーリングについて、脳神経科学者との共同研究や、講義もする。

詳しくはHPにて:Musicalmakiko.com




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