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コラム

後藤英彦のぶっちゃけ放題!
第437回 協会が望む品格ある横綱相撲とは

2017-08-03

白鵬は立ち合いで左に動き、潜り込もうとする宇良を突き放した。
強引に飛び込んでくる相手を掴まえ体を起こすと、電光石化のすくい投げを打った。
天井を向く形で宇良はどっと倒れた。名古屋場所八日目のことだ。
白鵬は「宇良を裏返した」とダジャレを言った。
白鵬は名古屋場所で幕内一〇五〇勝(旧最高記録は魁皇の一〇四七勝)に到達、幕内優勝三九回と合わせ前人未到の相撲道を走っている。
長く一人横綱として相撲界を支え続けた最大の功労者でもある。

そんな白鵬に‴物言い„がついている。
横綱審議委員会の北村委員長が白鵬の張り手に「一番上に立つ者が下の人のほっぺを叩くのは禁じ手ではないが、よい印象を持っていない」と発言したのだ。
名古屋場所十五日間に白鵬が張り差しを選んだのは八番あったという。
豪栄道戦では首や胸に上腕をぶつけるかち上げを組み合わせていた。
全勝優勝した二年前の一月場所の稀勢の里戦は取り直しになった。
「あれは勝ってる相撲。肌の色は関係ない。土俵に上がって髷を結ってるなら日本の魂。同じ人間だ」と差別をほのめかした。
この白鵬に北ノ湖理事長は「横綱なんだから手本となる姿勢を見せてほしい」と注文をつけた。
北村委員長や北ノ湖理事長の‴物言い“は少し公平に欠けていないか。      
 神事だったかつての相撲は今や入場料をとるスポーツと化している。
勝負に勝っていくらのプロスポーツ。伝統や品格を異文化の外国力士に強いるのはよくない。
不満があるなら、「張り手、かち上げは禁じ手」と改め、横綱はじめ全力士に徹底すれば済む。
勝負に勝つのは横綱の仕事だが、規則にない伝統、品格の会得をマストと白鵬は思っていない。
外国人横綱をむやみに標的にするのは行き過ぎだ。
大リーグでプレーした新庄の例。立ち止まってホームラン球を目で追ってはいけないのに目で追った。次の打席で復讐の死球を食った。
不文律はどの世界にもあるが、島国的いじめととられかねない‴物言い“だけはやめてほしい。


※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。
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後藤英彦

一九六四年時事通信社入社。旧通産省、旧農林省、旧大蔵省を担当後、ロサン
ゼルス特派員。本社海外部次長。途中希望退社して盛岡大学客員教授、評論活
動。二度目の来米でジャパン・ジャーナルを主宰。講談社、エルネオス系を中心
に寄稿中。主著に「日本をダメにした官僚の大罪」(講談社)。中大法学部法律
学科卒業。福岡県出身。グレンデール在住。

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