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コラム

キム・ホンソンの三味一体
vol66 アイ ハブ ア ドリーム

 最近、小学校1年生の娘を見ていてアメリカの義務教育カリキュラムのすばらしさに感心しています。先日マーチン・ルーサー・キング牧師の誕生記念日だったことで、キング牧師の信念とその働きについてクラスで話し合う授業が続いたようでした。そういえば娘がキンダーに行っていた去年のこの時期にも学校帰りの車の中で「パパ、どれいってなに?」と聞かれたことがありました。「奴隷にされた人達は自由がなくて、こうしなさい、と言われると絶対にいうことを聞かないといけない人達のことだよ。」と教えてあげると、確か娘に「じゃパパとママのいうことぜんぶ聞かないといけないからわたしもどれい?」と言われてずいぶんと慌てさせられました。
 
 それから一年、今回はこう切り出して来ました。「パパ、なぜキングぼくしはころされたの?みんなにいいことばかりしてあげたのに。」子供のすごいところは問題の本質に本能的に反応し問うところにあると思いました。「そうだね。キング牧師はみんなが平等に仲良くするのがいいですよって言ったでしょう?」「ということはそれまでは平等じゃなかったということだよね?白人だからといってバスで黒人の人を立たせて自分が座ってしまったりして。」「みんな平等になったらもうズル出来なくなるって恐くなった弱虫の人がキング牧師を殺したんだよ。」「弱虫の人がこわくなってキングぼくしをころしたの?」「そう、他の人を肌の色や、国や言葉が違うからと隅に追いやったり、意地悪になって優しくできないのは弱くて自分に自信がないからなんだ。」「パパ、白人の人が弱虫で黒人の人をころすの?」「ちがう。白人でも黒人でもアジア人でも弱虫の人はいるし、みんなを助ける強い人もいるんだ。パパも弱虫にならないように神様にお祈りして、キング牧師みたいに弱い人達の味方にならなきゃね。」「でもパパ牧師だからころされたらいやだ。」
 
 娘の話しを聞いていて少し泣きそうになってしまいました。脅威的な存在になれるわけがないこの僕を真剣に心配している娘に、もっと高い目標を掲げて頑張らないといけないと教えられたような気がしました。願わくは、社会のどのような弱い立場の人でも、理不尽な偏見をもたれレッテルを貼られ差別されている人であっても、否、むしろそのような人々こそが喜びの内に受け入れられ安住することの出来る教会を作りたいと心に思う今日この頃でした。


※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。
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キム・ホンソン

牧師、コラムニスト、元ソーシャルワーカー、3児の父、アシュラムセンター協力牧師。韓国ソウル生まれ。中学2年生の時に宣教師であった両親と共に来日して滋賀県近江八幡市で過ごす。関西学院大学神学部卒業後、兵役のため帰国。その後アメリカの大学院に留学し、 1999年からリトル東京サービスセンターのソーシャルワーカーとして働く。2017年からはアメリカ福音ルーテル教会 (Evangelical Lutheran Church in America) の牧師として聖霊の実 ルーテル コミュニティ (Fruit of the Spirit Lutheran Community) で日本語と韓国語を話す人々のための教会コミュニティ形成のために活動。 2008年8月30日、リトル 東京日韓ハーモニーコンサート主催を発端に、ロサンゼルスの日系と韓国系の交流と理解のための草の根運動にも取り組んでいる。

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