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コラム

後藤英彦のぶっちゃけ放題!
第171回 自爆攻撃はなにを残したか

2012-06-23

 ああ無情、イスラム過激派テロ。新自爆装置の“体内爆弾”によるテロの脅威が迫っています。
 アルカイダの指導者、ウサマ・ビン・ラデンが米特殊部隊シールズに殺されてこの五月二日でちょうど一年目。
 この機をとらえてアルカイダなどの自爆テロが攻勢をかけるのでは、と警戒されているのです。
 とりわけ危険に思えるのは、テロリストが手術で腹部に“体内爆弾”を仕込み、警戒の網を潜り抜け、大量殺人を謀ろうとしている作戦・・。
 イスラムテロの殺人技術とキリスト教徒のガード技術のデッドヒート。なんという不毛の対決でしょう。

 自爆といえば日本の特攻、神風特攻隊がつとに知られています。太平洋戦争末期、劣勢の戦況回復を期して考案された、あの人間爆弾です。
 空の飛行機と海の人間魚雷(特殊潜航艇)による自爆の展開。
 約三千九百人の兵士(海軍約二千五百人、陸軍約一千四百人)が敵艦目がけて体当たり、自らの命を絶ったといわれています。
 陸軍機が初出撃したのは一九四四年二月で、海軍機の初出撃は同年十月二十一日のこと。
 海軍二十四機のうち二十三機が悪天候で帰還、初出撃の 使命 を果たせなかったそうです。
 自爆作戦に反対した軍人もいました。
 志賀淑雄少佐、美濃部正少佐、岡嶋清熊少佐、小園安名大佐、野中五郎少佐、石橋輝志少佐らは特攻を拒んだ将校として知られています。
 「部下に特攻を命じることはできない」と出撃命令をはねつけ、国賊呼ばわりされたり、戦隊長を罷免されたりしたそうです。

 特攻の生みの親は大西瀧治郎・海軍中将。終戦を告げる玉音放送の当日、遺書を残して独り、割腹自決をしました。
 特攻隊員に対する詫びの印に、あえて介錯をつけず夜半から未明にかけて半日以上苦しみ、壮絶な死を遂げました。
 知勇の山本五十六海軍大将に似た人柄で、部下にはとても慕われていたそうです。
 アルカイダも特攻も米国を敵にしている点が似ています。


※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。
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後藤英彦

一九六四年時事通信社入社。旧通産省、旧農林省、旧大蔵省を担当後、ロサン
ゼルス特派員。本社海外部次長。途中希望退社して盛岡大学客員教授、評論活
動。二度目の来米でジャパン・ジャーナルを主宰。講談社、エルネオス系を中心
に寄稿中。主著に「日本をダメにした官僚の大罪」(講談社)。中大法学部法律
学科卒業。福岡県出身。グレンデール在住。

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