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コラム

龍馬ゆかりの人々
第49回 キャピタン・ジェームス その2

2011-06-18

 船は九天に上り、身は奈落の底に…と荒れ狂う海に翻弄された関義臣たちも三日目を迎えると、さすがの荒海も矛を納めて、次第に波は穏やかになってきた。水平線の彼方に何やら陸地らしき一点が見えた。乗組員は歓声をあげ、昨日の哀れな男たちの姿にいちるの望みがおとずれた。船足も徐々に軽く水上線に向かった。
 見ると彼方に一点の黒星が見えた。それはだんだんと大きくなって、此方に向かって来るではないか。船員たちは歓声をあげて手を振った。船は三隻の小船を降ろして、義臣一同を救い出した。振り返ると義臣等の船はみるみるうちに波間にのまれて消えていった。義臣たちは正に九死に一生を得た。
 島と思った陸地は、清国の遮浪岬という大陸の一端である。義臣等の乗った三隻の小船を取り巻いたのは、中国人ではなく真黒い肌をした南国の土人である。義臣達がかねてから聞いていた海賊であろう。同船していた西洋人等はピストルを取り出し、発砲した。義臣らは日本男児とばかり日本刀を抜いた。ところが彼らは巷の噂であった侍の刀を見て怯んだ。義臣や宍戸祥之助も怯まず前進した。そんな所へ海賊村の長老らしき老人が現れた。老人は我が家に遭難者を招き、無害である事を表した。
 翌日14日ジェームス船長は、他の船に乗り換え英国旗を立てて出航した。沖合いに出てから、一艘の船に出会わせた。士官はSOSを発信した。救助された義臣等は15日のうちに香港の港に入港できた。ジーヤデー商館に旅装を解いた一行は、久しぶりに陸の上に寝た。
 翌日二人の日本人が出迎えに来た。それは日本人であった。名は五代才助と浅倉静吾という。この二人は何者だろうか。鎖国の時代であるはずの日本人がどうして海外に住み、且つ交易のビジネスが出来たのか。興味のある所である。


※コラムの内容はコラムニストの個人の意見・主張です。
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飯沼信子

著述家。静岡県沼津市生まれ。歴史の中に埋もれた、海外で活躍した日本人、
その妻らを取り上げ、「野口英世の妻」「高峰譲吉とその妻」等の本を著す。
2006年、その功により、日本政府より旭日単光章を受章。日本ペンクラブ会
員、日本エッセイストクラブ会員。ウエストヒルズ在住。




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